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特別じゃないけど格別だった。

付き合っている時の私は彼がいないと生きていけなかった。
もう1人では生きていけないという私に、ええやん1人じゃないんやからと返す彼。
この先もずっと隣にいてくれると思っていた。

別れを告げられてからの数週間は本当に生きていけないと思った。
彼以外に生きる理由もなく、かと言って家族や友達を捨てて死ぬ勇気すらない自分がどうしようもなく情けなかった。

だけど今、私は生きている。

色んな所に友達と行ったり、新しいことに挑戦するうちに、別に彼じゃないといけないことなんて、この世にはほとんど無いことに気づいた。
良いことがあったらインスタに上げればいいし、見たい映画があれば1人で行けばいいし、行きたい所があれば友達と行けばいい。

勝手に彼を”特別”扱いしていたのは私だった。

他の人とでも楽しめることを、この1年間ほとんど彼としかしなかった理由は、依存していたからでも付き合っていたからでもなく、あの人との時間が私の中で”格別”だったからだ。
結局依存していたことも結果論にすぎない。
友達とのお出かけや旅行も十分価値があって楽しいものだけど、終わった後には体と心の疲れが残る。
しかし、彼との時間の後に残るのは体の疲れだけだった。

きっとこの先も私は色んな人と出会うし、大切な人も増えていくだろう。
それでもその中でもきっと彼は格別の存在でそれが私にとっての事実なのだろう。


他の人より一段と私の原動力になってくれる人。
同じ時間の中でも一番私を楽しませてくれる人。
きっとあの人のことが特別だと思ってたのはあの人と同じ人間がこの世にもう1人といないからだろう。
あの人の中での私もそんな存在だったらいいな。

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