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「開校100年 きたれ、バウハウス 造形教育の基礎」展開催 前夜祭! バウハウスとノル レポート

2019 年に開校 100 年を迎えたドイツの造形学校バウハウス
寺田尚樹氏(ノルジャパン副社長)を案内人に、バウハウスとノルの歴史に触れる「開校100年 きたれ、バウハウス 造形教育の基礎」展開催 前夜祭!  バウハウスとノル」に参加してきました。
バウハウス…好きなんです。幾何学的で機能的な造形がたまりません。

歴史に翻弄されたバウハウス

バウハウスは1919年〜33年にドイツに存在した美術学校で、わずか14年の歴史にも関わらずデザインの歴史に大きな影響を残しました。
時は第一次世界大戦(1914-1918)終戦の翌年。敗戦によって多額の賠償金を負い貧困に陥ったドイツで「あまねく民に合理的な必需品を大量生産で提供する」というコンセプトを掲げ、バウハウスは開校されました。

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バウハウスの家具の特徴である「スチールパイプ」は、ガス管や工業製品などのパイプ加工技術の転用を前提としています。誰もが使ったことのあるパイプ椅子もバウハウスのワシリーチェア(1925 年)が源流となっています。

ドイツが第一次世界大戦の傷を癒しかけていた1929年、ヨーロッパを世界大恐慌が襲い、ナチスが台頭。右翼勢力に追いやられるかたちでバウハウスは幕を閉じることになりました。


バウハウスの理念

19世紀末から20世紀初頭、ヨーロッパでは「装飾性」を極めたアール・ヌーヴォーが人気を博していました。
これに対しバウハウスは「機能性」を追求。アール・ヌーヴォーのような「職人の一点モノ」ではなく、産業化による「大量生産による一般化」を提唱しました。

機能的で良いもの=要素が少なく、合理的なディテールであると考え、次々とプロダクトを輩出していきます。バウハウス後期の校長・ミース・ファン・デル・ローエの言葉「Less is More. God is in the Detail(少ない方が豊かである。神は細部に宿る)」はあまりにも有名です。


"玉座" バルセロナチェア 

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バルセロナ万国博覧会 (1929年)で展示された「バルセロナチェア」もバウハウスの代表作。これはスペイン国王夫妻が座る「玉座」としてデザインされました。
どの辺が玉座なのかわかります?
なんとデザイナーのミースは「X脚が玉座の証である」と説いたのです。

他国を征服し、自国を大きくした者が「王」である。
王は戦地に赴き、陣地を張る。そのとき王が腰掛けるのは持ち運べる「折り畳みの椅子」である。

これを聞いたとき、コンセプトの考え方が尋常じゃないなと思いました。
普通は宝石やビロード、華美な装飾へ意識が向いてしまうところを、王をそう定義するとは…。


突き詰めたコンセプトが洗練されたプロダクトを産み、美しいプロダクトが世界を変えていく。バウハウスの魅力はそこにあるのかも知れません。
ステーションギャラリーの展示も見に行きたいなぁ。


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