
誰が辞めても困らない
相変わらず離職率の高い会社である。
わたしの職場のことだ。
会社にとって重要なポジションにいる人が辞めるとき、え?この会社大丈夫?みたいな雰囲気になる。
でも、会社は続いている。
つまり、誰が辞めても大丈夫なのだ。
多少の危機は訪れるが会社が潰れることはない。
社長の片腕的な立場の人が辞めてもだ。
辞める人の中には会社への当てつけみたいな形で辞める人が一定数いる。
皆、勘違いしている。
「わたしが辞めたら困るに違いない」
「この会社が回っているのはわたしがいたからだ」
「わたししか、この業務はできない」
「わたしを見て!!わたしこんなにがんばってる!」
みんな社長に認めて欲しくて片思いしてるんだよなぁ。叶わぬ恋が破れて辞めていく。
そんな感じ。罪な男(会社)だ。
鼻息荒く、会社の全員チャットに最後の出勤日に不平不満を書き散らして辞める人もたまにいる。
大人としてどうかとは思うがどうしても一言申したかったのだろう。
逆に社長と皆への感謝をこそばくなるくらい書き、穏便を装って辞める人もいる。嘘つきめ、と思う。
だが、いずれにしても会社はすぐに適応するのだ。
誰が辞めても会社は回る。それが会社だ。
だから、自分が辞めたら困るだろうなんて思うのは思い上がりだ。
どんなに泥臭く地道に経験を積み上げてきてもだ。
みんな勘違いしている。会社なんて居場所だけあればいいのだ。それに早く気づくことが会社で生き延びることに繋がる。
もちろん、新転地を求めるのは良いことだ。
やりがいを求めて、キャリアアップすることは素晴らしいことだ。
わたしは残念ながら転職できる年でもないし、今の働き方が気に入っている。
きちんと仕事をし、確実に毎月きっちり給料を振り込んでいただく。
今日も会社の若い子たちは子犬のように不平不満をキャンキャンと吠えている。
うっせーな、黙れ。と思いながら微笑むわたしが1番性格悪いと思っている。