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森さん、話が長い人はどこにでもいます。

建国記念日のTwitterはまさに地獄絵図でした。

過去に総理大臣も務めた森喜朗五輪組織委員会会長が、女性を貶める発言をした責任を取り、辞任を表明しました。

釈明会見ではあれだけ威張っていたので、なかば、追い込まれる形での辞任となりました。

この辞任を受け、Twitter上では「#森さんありがとう」がトレンド入りしました。

内容を見ると、「今までありがとう」みたく惜別の言葉を贈るものから、「メディアによって引きずり下ろされた」、「マスコミの悪意ある切り取りによって、森さんの名誉が傷つけられた」と全面的に擁護するものまでさまざま。

どちらかといえば、全面的に擁護する意見の方が多かった印象です。

これがどのように地獄なのかは、まともな価値観を持つ人なら察してあまりあるはず。

なぜなら、森発言の全文を読んでも誰にでも当てはまるような特徴を、さも女性の持っているネガティブな特性として伝えている点は変わらないからです。

しかも、「女性がいる会議は時間がかかる」といった説の根拠をはっきり示さないで。

この発言の後に、森さんは、組織委員会の女性はそこら辺ちゃんと弁えておりますが、と取り繕っていましたが、そもそも根拠不明の誤った見識を開陳している時点で言い訳の仕様はありません。

それなのに、後で女性を評価しているんだから森さんは間違ってない、ことさら批判される内容でないと擁護する。

究極を言えば、価値観の違いだから、「女性がいる会議は時間がかかる」と偏りのある認識にすぎないといえばそうなのですが、それをこれからオリンピックをやろうとしている国で、組織をまとめている立場の人間が発言する内容として、不適切であることは明白だし、これが日本人の代表的な価値観だと思われたくもありません。

それでも、「あくまでも一個人の意見だ」と思うのなら、海外メディアの報道を確認すればいいと思います。

話の長い人(決断の遅い人)は男女限らずいるし、この私も話が長いです。
この結果から、会議が遅々として進まないことを女性排除の論理に使っただけとのことが分かります。

そりゃ、女性は怒ります。

最後にこれとは別に考えなければならないのは、この発言を報じたマスメディアの役員に占める女性比率があまりに低いことです(0人のところも珍しくありません)。

もっともその事実を論って、「そっちこそどうなんだ」論法で森さん発言を擁護することの荒唐無稽さには辟易しますが。

ここで、大切なのはいたずらに役員の女性比率を上げることが、正解ではないということです。

ただ、少なくとも女性を増やすことで、男女別なく能力のある人は重役に登用されるという機運が醸成され、社員のモチベーションが高まり、風通しもよくなると思われます。

いろいろ言っちゃいましたが、結局「森発言のどこが女性蔑視なのか」と平気でのたまう人にジェンダーを語ってほしくはありません。

あれを女性蔑視と捉えられない場合、それは単なる価値観の違いで収まる話ではありません。

物事は常に本質に切り込んで見るべきです。

それでも異議がある方は、コメントください。

意見の異なる人を受け入れるだけの度量は備えておりますので。

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