買ったクルマを振り返る

Peugeot 308はElixer Redという色を選びました。銀/グレイが第一希望でしたが限定車のみの設定で売り切れ、新色の白が良かったけれど水垢の目立ち具合を気にして断念、だったら次は黒希望ですが、それも埃や浅い擦り傷が目立つとのこと。青空駐車でコーティングはしないし洗車もしない、汚れはあるがままに、なぜならアウトドアで使用するものだから、というポリシーで乗っている(大昔はカルナバワックスを丁寧に手で塗布したものですが)ので、無難と言われる赤にしました。もし水色、もしくは紺色の青系があれば、「いつものやつ」といった塩梅で選びますが、プジョーの青は志の高い鮮やかさで、私は見るたびにドキドキしてしまうので止めました。

ミニを買ったとき、ミニオウナーでもある女性の友人に色を報告したら、私は赤は有り得ない、と一刀両断されました。彼女は白に乗っています。よく洗っているのでしょうか? その一言は結構心に刺さったままで、赤い車って変なのかな?と、色弱のために装いを間違ってないかいつも心配な私は、納車前で現物を見ていないので気に入ることができるかどうか不安です。今回は汚れが目立つかどうかといった概念を適用し、消去法で選んだので。

ちなみにテーマカラーで、唯一の無償なのが苔をイメージする鮮やかな緑。森林であるとか、草原であるとか、もちろん苔でも、それはそれでいいのだけれど、その造形も関わって私には爬虫類に見えてしまいます。より、生物感を強調するようなビビッドな配色は、道具として捉えたい私には厳しいです。例えば黄色は大好きだけれど208のイエローがやはりきつい。プジョーは最近、彩度の高さでブランドの好調をアピールする作戦かもしれません。一方、ステーションワゴンスタイルのSWには良い色があって、それが選べないのは残念でした。意図するところはわかるけれど

さて、本題に入りますが、自分のお金で買ったクルマはこれで12台目です。色に関連して、これを振り返ってみたくなりました。意外に赤は多く買っています。

1.スズキ アルト 550cc 2サイクルエンジン 4速MT エアコン無し
2.ホンダ シティ 1.2ℓ直4 4速MT スタンダードモデル
3.ホンダ ビート 660cc 5速MT ミッドシップ2座オープン
4.ルノー トゥウインゴ イージー 1.1リッター OHV直4 5速セミAT
5.ルノー トゥインゴ パック 1.1リッターOHV直4 5速MT キャンバストップ
6.アウディ A3quattoro 1.8ℓ直4ターボ 6速MT FFベース横置きパートタイム4WD
7.ルノー ラグナワゴン 2.0ℓ直4 4速AT
8.VW ザ・ビートル 1.2ℓ直4ターボ 7速DSG
9.ボルボ V40D4モメンタム 2.0ℓ直4ディーゼルターボ 8速AT
10.BMWミニ クーパーS 2.0ℓ直4ターボ 6速MT
11.DSオートモビルズ DS3crossback 1.5ℓ直4ディーゼルターボ 8速AT
12.プジョー 308GT 1.5ℓ直4ディーゼルターボ 8速AT

赤 → 白 → 赤 → 紫 → 黒 → 黄 → 赤 → 青 → 青 → 赤 → 青(緑) → 赤
と赤5台ですね。

免許を取ったときに家にあったクルマは日産・スカイライン縦置き直6ターボFRの4ドアセダンでした。これにはだいぶ乗りました。色はガングレイ。その後妹が先に自己名義のクルマを買います。マツダ・ファミリアFFHB1.6ℓ直4、色はシルバー。これも時々借りて乗りました。母はスカイラインからマツダ・ルーチェV6ターボFRセダン、赤に買い替えました。自身が最初のアルトを買ったのはこの頃で、それまで家族の車を借りてばかりいました。

アルトの電装品はラジオのみで、ワイパーもオンかオフ。エアコンは付いておらず、2サイクルエンジンは高回転まで回さないとまるでトルクがなく、坂を上がるのに本当に苦労しました。白い排気ガスをもくもくと吐いて、ギャンギャン泣かすのに、全然前へ進まない。それでも波に乗ればきびきびと走り、運転を覚えるのには最適?でした。原付に変わるものとして、雨の日は屋根のお陰で濡れないので、一応役に立っていました。

あまりにもプリミティブだったアルトを廃車にし、ホンダシティのベースグレードを中古で買いました。運転は楽しく、チープでいいクルマでした。アルトは7万、シティは38万で買いました。エアコンとカーステレオが付いていました。

ビートは衝撃で、家の近所にあったディーラーに展示されているのを見て、万難を排して購入しました。軽の中古で100万越え。プロ活動していましたが、この助手席に乗るサイズの小型アンプ(SWRの8インチ)を積んで仕事にも行けました。最高速度は軽基準で低いけれど走ることは楽しくて仕方ありませんでした。衝撃吸収エリアが全然無いので、事故ると死ぬことを悟り、卒業を決意します。

続いてホンダ・シティのパッケージングを進化させたかのような、「道具」としての割り切りを極めたルノー・トゥインゴを買います。初めての、これが新車。操作は手動ながらクラッチ操作を自動化したセミオートマチック変速機を選んでしまうのですが、故障の連続に泣かされます。ずっと保障で治していましたが、所有期間の半分以上をサービス工場で過ごさせました。代車でお借りしたのがサンク(ルーテシアの前身)、メガーヌ、ラグナで、ルノーのラインナップを全て、じっくり味わうことができました。

故障が完治しないトゥインゴをどうするか、ディーラーは車両本体価格で下取ると言ってくれたので、通常のマニュアルミッションでトゥインゴをやり直します。その時、屋根が全開するキャンバストップが導入され、ビートでオープンエアドライブの味を占めていたので、それも車種選択の理由でした。色は黒。自宅にはガレージがあって屋根付きでしたので、汚れ云々については意識することがありませんでした。もう1回黒にしたいなぁとはずっと思っています。可愛いクルマを精悍な色にすると小生意気な感じがして好きです。

家のルーチェは、当時マツダが正規販売していたシトロエンのエグザンティアに変わります。ファミリーカーとしては初のFF、初の4気筒になります。私は運転していませんが、日産スカイラインの前は初代のトヨタ・マークIIがありました。ハイドロニューマティックのサスペンションは良かったです。シトロエンの歴代ナンバーワンにエグザンティアを推す人は少なくないでしょう。おっとりとした気持ちの良いクルマでした。

その保有期間中に母が亡くなり(父は運転しません)、やがて処分する時期を迎えるにあたって、私のトゥインゴと同時に売却してアウディがやってきました。クワットロに憧れていましたし、レフティのMTは論理的に理想の操作ができると考えていました。これを候補にしたのは、前年のモーターショウで各種展示車両を見比べ、着座してドライビングポジションが100点だったからです。2台のトゥインゴを乗り継いで、LHに何の問題も無いことを確信していましたし、だからこその最適乗車姿勢が得られるのです。

とにかく、このA3がベストで10年10万キロ使用しました。サンルーフも付けて良かったです。色は黄色。メタリックは入っていません。混じりけの無い原色、CMYKのYだと思います。この色も100点。好きすぎます。その後のアウディ車の黄色は少し赤みが入ったような気がします。そちらだとここまで愛せなかったかも知れません。

ルノー・ラグナワゴンに乗り換えたのは、PAの仕事も受けるようになり、荷室の拡幅が喫緊だったからです。ルノーの普通っぷりは感覚的にフィットしていて、メガーヌやラグナが自分にとって素晴らしいクルマであることはわかっていました。エグザンティアと同格になりますが、そこまでの個性は必要ないのかなと思っていました。ルノーはただの気の利いた乗用車であり、どこも突出しない代わりに完璧な調和を感じられました。

3年ほど乗ったでしょうか、中古で買い2回目の車検を通した後から、突然不具合が多発します。「フランス車は壊れる」を地で行く品質でした。概念と設計が良くても素材と製造が駄目なんでしょうね。ついに動かせなくなりました。以前アウディでお世話になったディーラーに連絡しザ・ビートルを予約購入しました。色は水色「デニムブルー」

ビートルも試乗無しで買って後悔。ドライビングポジションが合わず、レカロシートに換えました。仕事で遠出すれば片道4時間の運転も珍しくありません。本当に、一番重要なのが乗車姿勢の維持に関わる車側の配慮があるかどうかなのです。そのような使用が考慮されているか否か。

1.2ℓガソリンエンジンにDCTの組み合わせは、大して燃費も良好ではなく、見た目の可愛さと使い勝手の良さは利点だけれど、早々に入れ替えたくなります。6万キロを超えて、ずっと乗りたかったディーゼルへ、次のボルボで実現します。

ボルボは「アマゾンブルー」という名の魅力的な水色があって、ビートルとこれは、フェンダーの「ソニックブルー」や「ダフネブルー」のような淡い青で、私は楽器の色としても一番好きなキャラクターで居心地がいい色。我が家のインテリアにも差し色として入れているし、アクセントにはネイビーを加えて、完全に自分の好みを実現しています。リフォームはV40モメンタムの内外装をモチーフに「北欧系」にまとめました。

2020年に引っ越し、駐車場が狭くなったのでサイズ縮小したいのと、MTを運転したくなったのと、走行6万キロを超えたのでミニの中古に換えました。V40のD4は、ガソリンならば1.6ℓ積むのに、2.0リットルのディーゼルを載せるために前後重量バランスを極度に悪化させ、そこら辺をただ走るのにもハンドリングの違和感がつきまとうこととなりました。購入時の試乗はしっかりと行ったつもりでしたが、そこまでは見抜けなかった。高速道路で初体験のADASに心奪われていたかも知れません。

その頃PSAのディーゼルにも当然注目し、当時はまだ1.6ℓでしたが308やC4にも乗っています。DS4は2.0ℓディーゼルでした。ミニ/BMWはあいにく試乗できませんでしたが、ボルボより先に乗っていたらドイツ車にしていたかもしれません。ボルボは幼い頃から馴染みがあるブランドでしたので、フォード傘下でマツダ等と協業したり、現在の中国資本となってしまったりしても、一度は所有したい気持ちは揺らいでいませんでした。V40ではなくV60以上でしたら、存分に満足が得られたと想像します。しかし私の環境では大きすぎました。

ミニからDS、そしてプジョーと、性懲りも無くフランス車へ戻ることとなりました。1.5ℓディーゼルエンジンはマツダとBMW/ミニにありましたが、既に廃番。PSAのエンジン(DV5)は、すでにガラパゴスとなって現状では308で味わうのが、少ない選択肢の中でベストだと思います。

色の話でした。赤比率は5/12で一番多く買っている色(一番好きなのは水色)。購入履歴で中古車、新車の割合は6:6で同率でした。

いいなと思ったら応援しよう!