ピックルジャーニー2024 Day6 05/03 (Farm to table、材料を買い出しにいく、さまざまなコダヴァ式のピックルをつくる) ただの備忘録 最後にレシピ公開
ピックルジャーニーとは:南インドの漬物(ピックル)を広島・尾道で製造する個人事業を営むアートオブピックル(Art Of Pickle)がインドを旅してピックルについての気づきを得るための旅(ジャーニー)です。今回のテーマはポークピックルで、主にマイスール(Mysuru)とマディケリ(Madikeri)の訪問しています。故郷のベンガルールにも寄りました。
※コダヴァ、コダグ、クールグと使い分けてます。ニュアンスの違いはありますが、同じ意味だと思ってください。
(コダヴァ料理はコダグ/クールグの料理です。)
Farm to Table
本日と明日はファームトゥテーブル(Farm to Table )のワークショップやイベントをやっているスウェタさん(以下敬称略)のところでコダヴァ料理のプライベートワークショップ。まずはメルセデス・ベンツに乗って朝迎えにきたスウェタさんとの買いものからスタート。
スウェタはコダグの山中の出身の人で、ベンツを乗りまわすマダムだが、銃の腕前もあり、狩りもするビジネスウーマンである。Instagramのフォローは3万人以上。エネルギーに満ち溢れた人で気づかいもすごく、よく喋るから面白い。1日中圧倒された。料理の細やかなセンスというよりもこの豪快さと勇敢さが今回の教えのような気がする。
本日のワークショップコダヴァ/クールグ料理
1.Otti(米のロティ)
2.Pork pickle(コダヴァ式ポークピックル)
3.Fish roe and turkey berry Pickle(魚卵とターキーベリーのピックル)
4.Prawns and bambooshoot pickle(エビと筍ピックル)
5.Pandi curry cooked with homemade black masala(自家製ブラックマサラを使用したコダヴァ式の豚カレー)
目利きのシェフと材料を買い出しにいく
インド人は食べ方知らないから魚卵が安いのだという。ロフーいうコイ科の魚の卵が30ルピー/ 1kgぐらいだった。
ローカルで売っているの中でも魚は高級食品。
1kgが1000ルピー(2000円)くらいのものもざらにある。基本的に川の近くでは淡水魚が安い、海の近くでは海水魚が安い。ベンガルールは両方とも高いのが悲しい。移送のコストなどがかかってくるからだろう。
スウェタも見たことがないという。調べてみるとアッサム州のレモン(Kaji Nemu)らしい。香りライムみたい。あとで食べたら中は果汁というよりプチプチ。スウェタのところで働いているアッサム人のバワンによるとこれはベイビーレモンで2倍以上に大きくなる。大きくなると果汁がでてくる。
オーガニックだのグルテンフリーだの健康志向な事業やっているけどかなりのヘビースモーカー。ビジネスウーマンらしさ笑
各プロセスで休憩しながらタバコ吸うのでぜんぜんワークショップが進まない。(終了予定を3時間オーバー)非喫煙者の私もこの日だけは5本以上吸った。
ベンガルールの中にあるコダヴァの森
バンガロールの北部で空港と街の間ぐらいの場所にこんな要塞があったとは。この高い門のなかに広大な森が広がる。スウェタたちが全部狩り食べてしまったが猪が10頭以上住んでいた。野鳥や野ウサギなど数種類の野生動物も住んでいる。
この広大な土地で常時働いてる従業員はアッサム人のバワンのみ。
バワンが『なんでShingoはYou Tubeで学べるのにわざわざインドくるのか』と聞いてきた。
この問いに対して答えるならば、インドにこないでインド料理している人もいるのでできるかできない言えばできるといえる。『できる』というのはプロとしてお金稼ぐことも可能なレベルで料理を学ぶソースはいくらでもある。
しかしデメリットは
・You Tube の情報は他の人も見れる。もちろん自分もかなり数見ているし、参考にして色々作っている。良いソースであるが、これだけでは誰でもできる。
・補足で日本にいる料理研究家やインド料理が得意な人に習うこともできる。これはやったほうがいいと思うがどうしても二次的情報なので創作の観点からは1次情報にアクセスす必要がある。
どの世界でも唯一無二のものを作ろうと思うと人真似するんじゃなくて…とか説教みたいやわ。そうゆうことじゃなくて一言で言えば『おもしろい方を選んでいる』だけ。経費の無駄かもしれない。こんだけ金かけて経験しても取り返せるほどもう人生長くない。おかげで悲しみや憂いがあってもそれに引きずられないほど楽しみが多く生きていける。
さまざまなコダヴァ式のピックルをつくる
犬の名は、ウォールナッツ、ピーナッツ、セイジ
広大な敷地内の森林からとれた食物や調味料で溢れている。Kombucha もカチャンプリもホームメイド
スウェタさんには11歳の娘のティアラもいる。とてもシャイな娘ですが、大人をよくよく観察してる。動物が嫌いな人はnot Welcomeらしけど、日本アニメが好きなようですぐに気にいられて仲良しに。妖精みたいな不思議なオーラの娘で出会ったことのない空気感がありました。小さい猫を抱いてたり、目を離してスウェタに怒られたりしてた。
インドでは色ついていても水の名がつく、ピンクウォーターと呼ばれる。ケララのレストランで食前に提供されることが多い。これもスウェタの森でとれたもの。
マイスールの老舗レストランBopy’sで食べたの近い味で美味しかった。ブラックマサラが重要。あんまりインド料理ではやらないスパイス焦がしてバーントマサラ(Burnt Masala )をつくる。
ターキーベリーの木は育つのが早くインド街中道路沿いに日陰作るためにたくさん植えてある木である。種を一つ落せばすぐに繁殖するという。このまま食べると苦い。多くのインド人は食べ方を知らないので食べない。
このように潰して中の種を出す。緑の皮部分だけを食べる。
魚の卵のピックルのレシピ
使用油:マスタードオイル魚の卵250グラム、塩1ティースプーン、ターメリック1/2ティースプーン、チリパウダー1ティースプーン。混ぜて10分間そのままにする。マスタードオイル1/2カップを熱して煙が出るまで加熱し、その後、魚の卵を2分間だけ揚げる。取り出して別に置く。同じ油に、黄色のマスタードシード1テーブルスプーン、ニンニク15片(少し潰す)、生姜を細切りにしたもの1テーブルスプーン、フェヌグリークシード1/4ティースプーン、レッドチリパウダー1テーブルスプーン、塩1ティースプーン、カロンジ1テーブルスプーン、グラニュー糖1ティースプーンを加える。その後、魚の卵とカチャンプリを3滴加える。弱火で15分間煮る。容器に詰め、冷まして保存する。
豚のピックルのレシピ
使用油:ひまわり油
豚肉250グラムを自身の脂肪と塩少々で茶色くなるまで調理し、脂を切り、別に置く。
マサラ:
・白酢1/4カップ
・塩1テーブルスプーン
・大きな乾燥赤唐辛子3個
・クミンシード1ティースプーン
・パンディマサラ1テーブルスプーン
・生のターメリック小さな塊1つ
・生の生姜小さな塊1つ
・ニンニク2片
・砂糖1ティースプーン
すべてのマサラを瓶に入れて挽く。
1/4カップの油を熱し、マサラを加えて5分間炒める。次に豚肉を加え、弱火で15分間調理する。容器に詰め、冷まして保存する。
エビのピックルレシピ
使用油:ココナッツオイル
エビ(250グラム)を背わたを取り、洗浄する。塩1ティースプーン、チリパウダー1テーブルスプーン、ターメリック1/2ティースプーンを加えてよく混ぜ、10分間放置する。少量ずつココナッツオイル1/4カップで浅く揚げ、茶色になるまで揚げてから取り出しておく。
同じ油に、カレーリーフ20枚、ココナッツの細切り15片、つぶした青唐辛子10個、ターメリックパウダー1/2ティースプーン、ジーラ(クミン)パウダー1ティースプーン、コリアンダーパウダー2テーブルスプーン、塩1ティースプーンを加え、よく炒める。エビと同量のビネガー1/4カップを加え、高火力で5分間煮る。容器に詰め、冷まして保存する。
オイルとビネガーは等量です。
ブラックパンディマサラ
・コリアンダーシード8テーブルスプーン
・クミンシード2テーブルスプーン
・黒マスタードシード2テーブルスプーン
・ブラックペッパー3テーブルスプーン
・シナモンパウダー1/4ティースプーン
・クローブパウダー少々
全ての材料をフライパンに入れ、非常に濃い色、ほぼ黒くなるまで乾煎りする。火を止めて冷まし、粉末にして保存する。
パンディカレー(コダヴァ式豚カレー)のレシピ
・中くらいのサイズにカットした豚肉500グラム
マサラ:塩1ティースプーン、ターメリックパウダー1/2ティースプーン、緑の唐辛子3個、玉ねぎ1個、生姜ニンニクペースト1テーブルスプーンを一緒に挽く。
このペーストを豚肉に加え、圧力鍋で5回笛が鳴るまで調理する。
調理した豚肉を鍋に移し、ブラックパンディマサラ3テーブルスプーンとカチャンプリ1/2ティースプーンを加える。強火で15分間調理し、新鮮なコリアンダーで飾って提供する。