湯島の白梅散歩 湯島のスナップ 21.02.21
文京区の梅まつりは中止になったけれども、やっぱり見たい湯島の白梅。
御茶ノ水でJRを降りて毎年恒例湯島の白梅見物散歩に行ってきた。
聖橋を渡って湯島聖堂、神田明神、湯島天神、麟祥院と湯島散歩。
幕府の学問所から湯島天神とまさに学びの聖地。
明治になって本郷の加賀藩邸跡に帝国大学ができて、本郷台地と呼ばれるこの高台の文京区はまさに国を上げての学びの場所。
そんな湯島に思うのは艶っぽい街だよなぁということ。
湯島天神の周りは大きくはないけれども芸者の花柳界があったので、その名残というか、雰囲気がそこはかと残っているのが良いのかも知れない。遊郭じゃないから街が落ち着いてる。
そりゃ、文京区ですから。
世が世なら・・・どこへ行ってもいつも思うのだが・・・所詮は小市民、江戸時代なら農民がいいところ、きっとどこかで小作農業に手一杯で幕府の学問所なんて存在すら知らないで暮らしていたことだろう。明治以降だって絶対花柳界になんて顔を出せる立場ではないだろう。今だって一晩に7万円も飲み食いする人たちがいて、しかも、その事を忘れてしまうくらい日常化している階級があるっていうのに、あくせくと言うほど必死にではないけれども、底辺を這いつくばるように暮らしていて・・・それでも休日には梅見物に訪れることができているのだから、現代も割と捨てたものではないかも知れない。
聖橋から湯島天神までだったほんの1Km程度の距離の話。
本郷台地の崖っぷちに、独特な空気の街が出来上がっている不思議を感じながら歩く梅の季節。
毎年のことだけれども、結局年に一度。
この季節になるとつい来てしまう。
湯島の白梅の一節も歌えないくせに。