![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/158754695/rectangle_large_type_2_a8704e9358a9cf0403916323cec49dc0.jpg?width=1200)
【スペイン巡礼13日目】体調不良の中、出会った優しさにカフェで泣いてしまう
2024/06/05 スペイン巡礼12〜13日目
【 Santo Domingo - Berolado 22.2km 】
午前中は比較的いつも通り歩いていたけど
途中から「なんか今日はすごい疲れるな」と思っていた。
足取りは重く、身体がだるく、数キロごとの街で休憩を取りながら歩いた。
これは暑さのせいなのか、変わらない景色を歩いてるからなのか、しんどい思いが募っていった。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/158753592/picture_pc_7e28499658b8162d4336c26b6a010eae.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/158753595/picture_pc_5dee0ddf32213daa02231551ff5106b6.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/158753470/picture_pc_091c9ef2a38c423091fa401be3ba45cf.jpg?width=1200)
やっとのことで宿に到着したかと思えば、夕方から寒気が...
もしかして熱?と思って、一応EVEを飲んだ。
数時間の仮眠を取った後、宿の夕食だったけど、スープ以外全然食べることが出来なかった。
早々に切り上げてベッドで横になり、そのまま眠りについた。
次の日の朝。
やっぱり体調がすぐれない。
これは少し休みなさいという合図なのかな、と思って予定には無かった休養日を取ることにした。
だけど困ったことに8:00にはアルベルゲを出ないといけない。
なんとか宿は予約できたものの
(体調がすぐれないのでホテルを取った)
チェックインの13:00まで、どこで過ごすべきか途方に暮れていた。
朝の公園で少し時間を潰す。
あー寒い。心も、身体も。
ずっとここに居るのも嫌なので、カフェを探した。
しばらく歩くと、アルベルゲ併設のカフェが開いていたので、そこで過ごすことに。
そこである女性に出会った。
彼女は足を怪我していて、カフェで氷をもらい冷やしていたみたい。(杖をつくほどの大怪我だった)
体調が悪いのが顔に出ていたのか、彼女が私を覗き込み、「大丈夫?」と声をかけてくれた。
「体調が良くなくて...ホテルのチェックインまで待たないといけないんだ」と話すと「それは大変ね」と。
足の怪我はどうしたのか、と聞くと、
雨が降っていて山を下る時に滑ってしまった、と。
一週間は安静にとのことなので、バスやタクシーで移動をしているらしい。
「全て上手く行く訳じゃない、これがカミーノよ」
そう言っていた顔は何故かスッキリした様子だった。
これからブルゴスに行って4日ほど過ごすそう。
「私は急いでて、怪我をして一週間を無駄にしちゃったの。だから、TAKE YOUR TIME。私達、きっとまた会えるわ。サンティアゴまでは長い道のりだからね。明日、体調が良くなるといいわね」
そう言ってくれた。
彼女は痛いであろう左足を抱えながら、私に元気をくれた。
こうゆう時の優しさには、心がキュッとなる。
キュッとなって、じんわり温かさが沁み渡っていく。
あったかい気持ちは、目頭も熱くさせる。
この瞬間のこの気持ちを忘れたくないので、彼女が去った後、急いで日記に綴った。
数分前の出来事を思い出しながら、何度も何度も溢れてくる涙を我慢した。
自分が大変な時に、他の人に声をかけられる器が私にはあるのだろうか。
彼女のような優しさを持ち合わせているだろうか。
もしまた会えたら、ちゃんとお礼を言いたいと思っていた。
そして、自分が大変な時にも、周りの人に手を差し伸べる事のできる、そんな人になりたい。
結局、サンティアゴまで彼女と会うことはなかったけど、無事にゴールしたことを願うばかり。
Take your time.
いい言葉だな。
他の誰かではなく、自分のペースで。
私らしいカミーノってどんなのだろう。