【SNAPオープン間近!】ブランディング企業の社長が語る、オフィス移転プロジェクトの赤裸々裏話③
※本記事は2021年8月27日に、株式会社クオーターバックのコーポレートブログに掲載された内容です。オフィス移転プロジェクトの第二期となる、ブランド体験の場「SNAP」のオープンが間近となったことから、あらためてnoteに再掲いたします。
このコロナ禍、私たちクオーターバックは、20年にわたり飯田橋にかまえてきたオフィスの移転を決めました。2021年4月には新オフィスの一部が完成し、業務機能の移行が完了。さらに空間全体を「ブランド体験の場」にするべく、竣工に向けて計画を進めているところです。
移転プロジェクトがどのような経緯で決まり、ここまで進んできたのか。弊社代表取締役の山田に、裏話を語ってもらいました。第一期工事までを語った前回に続き、第3弾となる今回は、第二期工事に向けたプランニングの模様です。
いよいよ「つながりのデザインの体現」へ。
第一期工事を経てようやく、段ボール倉庫だった空間が働ける場所になりました。空きスペースにはソファや絨毯などが置かれ、第二期工事が始まるまでの束の間のリビングルーム(?)も誕生。ですがこの場所を「ブランド体験ができる場所」にしていくためには、ここからが本番です。
いよいよ、クリエイティブコンセプト「つながりのデザインの体現」のメインとなる第二期工事がスタート。まずはとっかかりとして、社内でアンケートを取ってみることにしました。問いは「あなたが人と関係性を深めるためには、何が必要ですか?」だったかと思います。多くのメンバーからの回答にあったのは、「食事」や「お酒」。たしかにそうだよね、と感じました。
対話を重ねてたどり着いた、コンセプトの深い意味合い。
プロジェクトがスタートした時点では、地域とのつながりを生みたい思いが強かったせいか、セレンディピティ(偶然の出会い)を期待して「カフェやコワーキングスペースをやってみては?」という案も出ていました。
ですがメンバー間で何度も対話を重ねていくうちに、「つながりのデザイン」は不特定多数の人を集めることではなく「すでに存在するつながりを、何かを媒介にしてより良好なものに育てていく」ことのほうが近いのではないか、というところに行きつきました。
感覚的には、お金を払えば誰もが入れるカフェやコワーキングスペースではなく、許された人だけが入れる「アジト」のようなイメージ。対話の中には「一緒に遊ぶ」「秘密を話せる」なんていうワードも出ていたかと思います。
そして見えてきた、第二期工事のビジョン。
「知人が行ってみたいと言ってくれる場所」
「知人を連れてきたくなる場所」
「招いた人が『ほかの人も誘っていいですか』と言ってくれる場所」
全く知らない人とのつながりを生むのではなく、自分たちの知人、そしてその知人のつながっている人が集まってくるような場所をめざして、僕らはコンテンツを考えることにしました。
実は第一期工事が始まる前にも全体の設計プランが一度組まれていたのですが、工事を二期に分け再度じっくり検討し直すことによって、結果的に「メンバーの空間への関心」が高まり、プランの質も高まったように感じます。
これは狙ったわけではないのですが、最初からすべてを計画してそのまま実行するより、手触りを確かめながら計画を軌道修正していくのは、とてもいいなと思いました。
こうして出来上がったプランがこれです。
「つながりのデザイン」を体現するためのコンテンツたち。
主要なコンテンツとして今計画しているのは、以下のスペースです。
「地域の産業の展示スペース」
今回の拠点がある浅草への貢献を意識したコンテンツです。地元の製品などを展示するスペースをつくり、地域の方々とのつながりをつくります。またここでは動画の収録・配信なども考えていて、インターネットを使って世界と浅草をつなぐことができれば…と妄想しています。
「ワークショップスペース」
まさに弊社の本業という感じなのですが、ワークショップができるスペースを作ります。クライアントに場所を提供し、弊社のファシリテーターがワークショップを行います。「つながりのデザイン」の本丸になる空間ですね。
「キッチン・バーカウンター」
社内アンケートでも重要視されていた「飲食」を通してつながりを生む場所です。バーやキッチンとして使うのはもちろん、この場所に講師を招き、食をテーマにしたワークショップもできるようにしたいと考えています。
「火を囲んで対話ができる場所」
いわゆる「たき火効果」を活用して、本音で話せる場を作ります。主に1対1での対話を想定しており、ここで火を囲みながら、特別な時間を過ごしたい・過ごしてほしいと考えています。通常のオフィスにはない「火」を使って非日常を生み出し、つながりを深めます。
…とまあ、工事はまだこれからなのですが、ますます竣工が楽しみになってきました。プロジェクトが進んできたら、またレポートを書いてみようと思います。
この記事は、クオーターバックのコーポレートブログでも読むことができます。