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洋書チャレンジ


社内通訳を始めて2年が経ちました


いやー早いですね・・・。
3か月くらい働いたら慣れてなんでも訳せるようになる・・・なんてことはなく、相変わらず日々悩み苦しみ落ち込み酒に溺れ、気づいたら2年経っていた感じです。
以前のエントリーを読むと、今と同じ悩みがつづられていて、成長したのか疑問に思わなくもないですが、なんとかやっています。

日々通訳をする中で、自分はまだまだ英語力が足りないなと思う場面も多く、自分なりに弱みを分析した結果、

そもそもこれまでに触れた英語の総量が足りない

という仮説にたどりつきました。

日本語は特別に単語を覚える努力をしなくても、自然と新しい語彙が口をついて出ることがあります。
なぜだろう、と考えると、普段気づかないうちにいろいろな日本語の文章を見たり聞いたりしているからなんですよね。生活の言語が日本語なので、緩やかながらも少しずつ語彙は増え続けている気がします。

一方、英語は意識しないと普段触れることはありません。仕事で使っているので一般的な社会人よりも触れる機会は多いものの、それでも常時英語環境というには程遠いと思います。

じゃあ、今の環境をできる限り英語に切り替えればいいやないか

と思って始めたのが洋書チャレンジです。

今までどのくらい洋書を読んだかな?と振り返ると、これまでの人生で10冊程度しか読んでいなかったように思います・・・。
日本語の本は、毎月3~10冊くらい読んでいるので、それだけでも言語の習熟度が日本語>>>・・・・>英語になってしまうのでは?と思い、2023年の目標に、洋書を80冊読むチャレンジを掲げました。

洋書チャレンジ(Kindle編)

まずは、適当に紙の本を読んでいたのですが、かさばる&どこまで読んだか毎回忘れる(しおりを使えばいいのですが)ので、Kindleに切り替えました。

Kindle端末(私はFire端末を愛用)単語を長押しすると辞書機能も使え、Fire端末だと読み上げ機能もあったので第二言語を読むにはこちらの方がよかったです。
ただ、Fire端末だとどうしても細かい文字を明るい画面で見続けるので、ちょい老眼が入り始めた目には時々辛いものがあります。

それでも根性で毎日夜中まで読み続け、2023年4月くらいには30冊くらい読破しました。

が・・・

仕事終わりからのー家事からのー子どもの世話からのー夜中の読書で、無理に無理を重ねた結果、何をしても目の疲れが取れなくなりました。

それでも気力を振り絞って(アホですね)読み続けていたある日、朝起きたら首が痛くなり、夕方には動けないくらいの激痛に・・・
そこから1週間、1ミリも動かせないくらいの首の激痛で初めて仕事に穴をあけてしまいました。

首に痛み止めの注射を打ちまくって何とか人間らしい生活を取り戻しましたが、首の痛みは数か月続きました。

洋書チャレンジ(Audible編)

そこで、目で読む読書から耳で聞く読書に切り替えました。

Audibleで最初は短そうな本や邦訳を読んだことがある本で試してみたところ、わりとスピーディに聞けたので、そこからAudible会費で読める本を中心に聞き、慣れてきたら速度を1.2-1.9倍にして速聴するようにしました。

その結果、順調に読書記録を伸ばし、10月初めに目標を達成し、今も記録を伸ばしています。
(若干2022年末に読んだ本も入れてますが!)

Goodreadsというサイトは、Reading Challengeの登録や読んだ本の記録ができるのでとっても便利です。

で、効果はあったのか?

目標を達成し、なんでも理解できる&訳せるようになったか、と言われると答えは否です・・・。すいません。

ただ、以下のような効果はありました。

  1. 自然な英語のコロケーションを学べる

    1. 「この単語にはこのフレーズがつく」みたいな言葉の使い方が体得できたような気がします。意外と英語話者の使う英語はシンプルで分かりやすいものが多いなと感じました。

  2. 一度覚えて忘れかけていた単語、イディオムを思い出す

    1. パス単1級」レベルの単語、フレーズが身についていると洋書が読みやすくなるなぁと改めて思いました。語彙力大事!

  3. 分からない語彙が多い時は単語帳や辞書で調べることで語彙力が上がる

    1. 分からない単語があっても飛ばしてよい、という意見もありおおむね賛同していますが、気になるもの、何度も出てくるものはやはり調べたほうが理解が深まるし覚えやすくなると思います

新たな課題

しかし、課題もありました。

特にAudibleを聞いていると、無意識のうちに複雑な内容を脳内で省略して結論だけ理解し、すべてを理解した気になっていると気づきました。
特に、「Aを通じてBがCに到達してから、XがYの処理を行って・・・」みたいな順を追った説明は脳内でまるっと消去処理をし、最終結論の「最後にZが出来上がります」しか聞いていなかったようです。

純粋に楽しむための読書であればそれでもいいのかもしれませんが、通訳の仕事をしている以上、複雑な工程をすっ飛ばすわけにはいきません。

これからは、もう少し細かな説明も落とさず理解する精読、精聴ができればいいなと思います。

とりあえずねー、何事も劇薬、特効薬はないんだよね。
一枚一枚、薄皮を重ねるように積み重ねた先にしか答えはないのかもしれない、と最近思い始めています。

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