『水は答えを知っている』江本勝(サンマーク出版)を読む

 ブックライター塾でご縁をいただいた編集者がつくられた本を読み終えました。

アマゾンの書籍紹介文
 水に「ありがとう」という言葉を見せると、形のととのったきれいな氷結結晶をつくる。 一方で「ばかやろう」という言葉では、結晶がばらばらに砕け散ってしまう。 言葉によって、声によって、写真によって、まったく違う顔を見せる氷結結晶は、私たちに「どう生きるか」というメッセージを伝えてくれる。 日本のみならず世界に衝撃を与えた話題の書。80か国で45以上の言語に翻訳され、350万部を超えるベストセラーとなっている。

 私は「言霊(ことだま)」を信じています。非科学的と言われるかもしれませんが、本書に書いてあることには、何の違和感も感じませんでした。そんな経験をいくつもしてきたからです。

 大卒の新入社員として入社した会社では、32年間お世話になりましたが、会社の愚痴を言い上司や同僚の悪口を言っている間は、どんどん運気が下がっていきました。部下は言うことを聞かず、花形の仕事は同僚に奪われ、上司の評価も悪く、家族関係もうまくいかず、うだつの上がらないサラリーマン生活を送っていました。

 54歳のある夜、突然「このままでは死にたくない」という思いに憑りつかれ、志望して上場企業の管理職から営業一兵卒に異動し、愚痴と悪口におさらばしてしばらくしてから、運命が拓けてきました。手を差し伸べてくれるスタッフが現れ、業界トップの会社との競合コンペに勝利し、新規開拓にも成功するなど、運がついてきたと喜びました。

 しかし、それもつかの間、リストラに遭って転職し、転職後半年間は上司のパワハラに苦しみました。もう退職しようと社長に申し出たところ異動させていただき、再度上昇気流に乗って出世しました。ところが、すべてを自分の力だと勘違いし、慢心して部下や同僚に傲慢な態度を取り始めた途端、身体に変調が現れました。朝起き上がれなくなり、執行役員目前と言われながら降格の憂き目に会い、挙句の果てには会社に居場所がなくなって、追い込まれて独立起業をせざるを得なくなりました。

 裸一貫からの再出発でしたが、とにかく前向きに、ご縁を大切に、「愛と感謝」の気持ちで生きていこうと気持ちを切り替えました。すると、半年後、独立後初めて新規顧客を獲得でき、何とか一息つきました。その後、思いもかけないところから声をかけていただき、今では大型契約を2社抱え、何とかご飯を食べていけるようになっています。

 こうした経験から「ありがとう」を忘れ「ばかやろう」と思っていると運気が下がり、その逆だと運気が上がることは、体験的に間違いないと確信しています。

 バカバカしいと言われるかもしれません。でも、私は、他人の成功、もっと言えば、敵の成功を、本心から喜ぶことを決意しています。なぜなら、それが自分が成功する最も近道だと知っているからです。(了)

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