1000日チャレンジ 894日目 山種美術館「日本画聖地巡礼―東山魁夷の京都、奥村土牛の鳴門―追体験する傑作誕生の地、発見する画家の心」
ゴールまで106日
★BMI:23.0
◎先日、山種美術館で開催中の「日本画聖地巡礼―東山魁夷の京都、奥村土牛の鳴門―追体験する傑作誕生の地、発見する画家の心」を観たので記録に残しておきたい。
◎「日本画聖地巡礼―東山魁夷の京都、奥村土牛の鳴門―追体験する傑作誕生の地、発見する画家の心」
【会期】2023年9月30日(土)~11月26日(日)
【会場】山種美術館
【主催】山種美術館、日本経済新聞社
【協賛】SMBC日興証券株式会社
【開催概要】(美術館web siteより引用)
「映画、小説、漫画やアニメなどの舞台になった場所を訪れる「聖地巡礼」。絵画でいえば、作品の題材となった地や、画家と縁の深い場所に赴くことが「聖地巡礼」にあたるでしょう。このたび山種美術館では、名だたる日本画家たちが実際に訪れ、描いた場所を「聖地」とし、美術館に居ながらにして「聖地巡礼」を味わっていただける展覧会を開催します。
速水御舟の代表作《名樹散椿》【重要文化財】は、京都・椿寺地蔵院の名木「五色八重散椿」を描いた作品ですが、実際の姿と比べてみると、御舟が花や花びらの数を減らして大きくし、デザイン的に仕上げたことがわかります。現地の様子を知ることで、画家のまなざしを追体験するだけでなく、作品に込めた創意工夫を発見できる――これこそが「日本画聖地巡礼」の醍醐味といえるでしょう。
本展では、鳴門海峡の渦潮を前に写生を繰り返した奥村土牛の《鳴門》、定宿から見える京都の町家の光景を描いた東山魁夷の《年暮る》、樹齢1000年以上といわれる福島県・三春町の「三春滝桜」を画題とした橋本明治《朝陽桜》をはじめ、北海道から沖縄まで、日本各地を主題とした日本画の優品を一堂に展示します。画家が語った制作の経緯や現地でのスケッチ、さらには現地の写真もあわせてご覧いただきながら、画家たちが見つけたとっておきの場所、名画の聖地を巡る「聖地巡礼」をお楽しみいただければ幸いです。」
◎奥村土牛「山中湖富士」(1976(昭和 51)年 紙本・彩色)(山種美術館蔵)
【感想】文字通り、日本画で日本名所巡りをした気分になった。大型の作品が多いことも、そこに行って見ているような気持ちを抱かせる要因なのかもしれない。なかでも、見事な紅葉を画面いっぱいに描いていた奥田元栄の「奥入瀬(秋)(1983(昭和 58)年 紙本・彩色 山種美術館)」は圧巻の美しさだった。その他、東山魁夷のいわゆる東山ブルーが鮮やかな「緑潤う(1976(昭和 51)年 紙本・彩色 山種美術館)」、冬の京都の寒さと静けさを写し取った東山魁夷「年暮る(1968(昭和43)年 紙本・彩色 山種美術館)」、荒々しい渦潮を緻密な描写で切り取った奥村土牛の「鳴門(1959(昭和 34)年 紙本・彩色 山種美術館)など、コンパクトな展示室の中に濃密な世界が広がっていた。
★奥村土牛;「明治22-平成2(1889-1990)東京に生まれる。本名義三。明治38年梶田半古に入門、半古と兄弟子の小林古径の指導を受ける。昭和2年再興第14回院展に初入選。以後、院展で活躍し、7年同人となる。37年文化勲章受章。53年日本美術院理事長。大器晩成であったが、戦後は現代日本画を代表する傑作を多く発表した。」(美術館web siteより引用)
★東山魁夷;1908年~1999年。日本の画家、版画家、著述家。昭和を代表する日本画家の一人で、風景画の分野では国民的画家といわれる。文化勲章受章者。本名;東山 新吉(ひがしやま しんきち)。
★奥田元栄;1912年~2003年。広島県双三郡八幡村(現在の三次市吉舎町)生まれ。1938(昭和13)年、第2回文部省美術展覧会(新文展)で《盲女と花》が特選を受賞。1949(昭和24)年の日展にて《待月》が特選と白寿賞を受賞。その後、風景画を通して日本画の新たな表現を模索し続ける。歌人でもある。文化勲章受章。
出品リスト↓
https://www.yamatane-museum.jp/exh/upload/list230930.pdf