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1000日チャレンジ 914日目 「A LITTLE HISTORY OF SCIENCE」(若い読者のための科学史)CHAPTER 9 Searching for the Philosopher’s Stone

ゴールまで86日

★BMI:23.0

「A LITTLE HISTORY OF SCIENCE」(Bynum, William著;Yale University Press;2012年)を原著で読み進める(全40章)

◎CHAPTER 9 Searching for the Philosopher’s Stone
★主な内容
古代から金は人間にとって特別なものだった。錬金術は、様々なものから金を生み出そうとする科学の一種だったが、今では、それは科学とは見なされないことが多い。しかし、かつては立派な活動だとされており、アイザック・ニュートンでさえ、錬金術の研究をしていた。錬金術師の中には、いかさまだったり呪術的なものも多く含まれていた。一方、真面目に取り組んだ錬金術師の活動家らは、化学的な発見も多く生み出されている。例えば、蒸留酒を作る方法など。
スイス生まれのパラケルスス(1493~1541)は、イタリアで医学を学び、ヨーロッパ中を旅した。バーゼル大学の教授職であったころ、街中のガレノスの著作を燃やすいう行動に出た。彼には、ガレノスもアリストテレスも必要ではなく、自分の宇宙観を信じた。彼は各地を廻る際に化学実験の道具を携えていた。パラケルススは化学実験が万物の仕組みを理解する助けとなり、 化学から病気の治療法が生まれると考えた。彼は治療に薬草も用いたが、水銀のような化合物も用いた。当時猛威を振るっていた梅毒に対しても水銀を使うことを奨めた。おの方法は副作用も大きかったが発疹を抑えることはできた。彼は、本など読まなくてもいいが、自分の眼で見て、実験をしなければならないと、人々に説い た。
彼を支持する人たちが主流になることはなかったが、人々を自分の眼で世界 を見るようになった。

★単語
alchemy
;錬金術、distillation;蒸留、restless;じっとしていられない、burn;燃やす、bonfire;焚火、ointment;軟膏、remedy;療法、Syphilis;梅毒、mercury;水銀、ordinary;普通の通常の

★フレーズ
for instance
;例えば、insist on;~を強く主張する

※パラケルスス;「〈医学界のルター〉と称されるスイスの医師,思想家。本名Theophrastus Bombastus von Hohenheim。アインジーデルンに生まれ,フェラーラほかの大学に学んでのち,一時バーゼルで医学を講じたが,ガレノスやイブン・シーナーの伝統的教説に対する激烈な批判と奇行のゆえに追われ,ザルツブルクに没するまで生涯を放浪のうちに過ごした。主著《ウォルメン・パラミルム》《パラグラヌム》《大天文学》《医家の迷宮》ほか多数。文献よりも実験・実証を重んじて医化学派の祖とされるとともに,硫黄・水銀・塩の3原質,アルケウス,アルカナといった〈根源物質〉を想定する病因論・治療論には,錬金術,占星術,フィチーノ流のミクロコスモス・マクロコスモス照応説のほか,ドイツ神秘主義の影響が濃厚。その思想はヘルモント父子,R.フラッドら薔薇十字団系の自然哲学に受け継がれた。」(平凡社百科事典マイペディアより引用)

パラケルススさん、ごめんなさい、存じ上げませんでした。近代科学の先駆け的な人だと理解した。自分が過去の人に学ぶ必要がないからって、本を焼いてしまったのはやりすぎだと思うが。


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