1000日チャレンジ 508日目 東京都美術館 「芸術X力 ボストン美術館展」②エル・グレコ
ゴールまで492日
★BMI:24.2
★先日、東京都美術館で開催中の「芸術X力 ボストン美術館展」を観てきた。特に印象に残った作品について書きたい。
(以下、オフィシャルサイトより引用)
「古今東西の権力者たちは、その力を示し、維持するために芸術の力を利用してきました。威厳に満ちた肖像画は権力を強め、精緻に描写された物語はその力の正統性を示します。また、美しい工芸品は彼らの宮廷を彩り、ときに外交の場で活用されてきました。時の一流の画家や職人につくらせた芸術品は、今も見る人々を圧倒する荘厳な輝きを放っています。また、力をもつ人々は、自らも芸術をたしなんだほか、パトロンとして優れた芸術家を支援しました。その惜しみない支援によって、数多くのすばらしい芸術作品が生み出されたのです。さらに、多くの権力者たちは、貴重な作品を収集し手元におきました。彼らが築いたコレクションは、今日の美術館の礎ともなっています。本展では、エジプト、ヨーロッパ、インド、中国、日本などさまざまな地域で生み出されたおよそ60点の作品をご紹介します。私たちが鑑賞する芸術作品が本来担っていた役割に焦点を当て、力とともにあった芸術の歴史を振り返ります。
新型コロナウイルス感染拡大の影響で2020年に中止となった本展。いよいよ待望の開幕です。」
◎エル・グレコ「祈る聖ドミニクス」;16-17世紀ギリシア出身の画家・エル・グレコ(El Greco、1541年 - 1614年4月7日;本名はドミニコス・テオトコプロス)が1605年ごろ描いた作品。(MFA, Boston所蔵)
◎ドミニコ会を創設した修道士聖ドミニクスを描いた作品。キリスト磔刑の像の前で白黒の質素な衣装で祈りを捧げる修道士の姿。空は不穏な雲で覆われている。キリスト像の周辺は金色に輝いているようだ。グレコ特有の引き延ばされた人物像がこの作品でも見られるが、それほど大きく伸ばされているわけではなく、背景の不穏な雰囲気と修道士の静かな祈りの様子が対照的で印象に残る。
★エル・グレコもとても好きな画家の一人。今回、思いがけずこの展覧会で見ることができてとても嬉しかった。グレコの作品にしては、落ち着いた感じで派手さはないが、修道士の衣服や頭髪の描写など、すばらしい技術だと改めて思った。