1000日チャレンジ 478日目 『ルートヴィヒ美術館展』(2)Казимір Северинович Малевич「Supremus No. 38」
ゴールまで522日
★BMI:24.4
★国立新美術館で開催中の『ルートヴィヒ美術館展 20世紀美術の軌跡―市民が創った珠玉のコレクション』を先日、観覧した。この展覧会で印象に残った作品数点を紹介したい。
◎展覧会概要(美術館web siteより転載);ドイツ第4の都市、ケルン市が運営するルートヴィヒ美術館は、20世紀から現代までに特化した世界有数の美術館です。その優れたコレクションは、市民からの寄贈をもとに形成されてきました。本展覧会では、館名に名を冠するルートヴィヒ夫妻をはじめとするコレクターたちに焦点を当て、ドイツ表現主義や新即物主義、ピカソ、ロシア・アヴァンギャルド、ポップ・アートなど、絵画、彫刻、写真、映像を含む代表作152点をご紹介します。(会期;2022年6月29日(水)~9月26日(月))
◎ルートヴィヒ美術館とは;1976年に、ドイツで最も古い古典絵画美術館であるヴァルラフ・リヒャルツ美術館から独立するかたちでオープンした美術館。近現代芸術のコレクションを所蔵。ドイツ表現主義の作品を中心とするハウブリッヒ・コレクションと、ルートヴィヒ夫妻の寄贈による現代アートのルートヴィヒ・コレクション。ピカソ、ロシア・アヴァンギャルド、シュールレアリスム、ポップ・アートなど20世紀美術を収蔵・展示する。
☆Казимір Северинович Малевич;「Supremus No. 38」;19-20世紀ウクライナ出身の画家カジミール・セヴェリーノヴィチ・マレーヴィチが1916年に描いた作品。(ルートヴィヒ美術館収蔵)
ルートヴィヒ美術館はロシア・アヴァンギャルドのコレクションで有名な美術館で、今回の展覧会でも一つのコーナーを占めていた。そのロシア・アヴァンギャルドを代表する作家がこの作品の作者カジミール・セヴェリーノヴィチ・マレーヴィチである(といいつつ、私はお名前も存じ上げておりませんでしたが)。この絵のタイトルでもあるラテン語の”supremus”(至高)を起源とする絵画理論”suprematism”(至高主義/絶対主義)を唱えた最初の画家でもある。彼は、自然を描写対象とはぜず、幾何学的な色彩平面形態だけを描くこと目指したという。カンディンスキーもこの理論に影響を受けていたのだと思う。末広がりな図形と下部の余白が、躍動感というか疾走感のようなものを醸し出していて、とても爽やかな印象を受けた。