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SOMPO美術館 FACE展2024
【開催場所】SOMPO美術館
【会期】 2024.02.17(土)- 03.10(日)
【主催】 SOMPO美術館、読売新聞社
【特別協賛】 SOMPOホールディングス
【特別協力】損保ジャパン
【後援】 文化庁、東京都、新宿区
(以下、公式web siteから引用)
「2012年度に開始した公募形式の展覧会「FACE展」の第12回目となる本展には、全国の1,184名の新進作家からご出品いただきました。
時間をかけた厳正な選考により、将来国際的にも通用する可能性を秘めた力作78点を入選作品とし、その中から受賞作品を決定いたしました。
「年齢・所属を問わない新進作家の登竜門」となるべく、作品本位の審査によって入選された作家は年齢と経歴もさまざまです。この公募コンクールが新進作家への末永い支援活動となることを願っています。会期中、観覧者投票による「オーディエンス賞」の選出を行います。」
★毎年楽しみにしているFACE展が今年も開幕。若い才能の勢いに触れられて楽しい展覧会だ。今年は、「勢いがあるなぁ」というよりも「巧いなぁ」という印象の作品が多かったように思う。ある意味老獪さもあるような、ベテランプロ作家の作品と言われてもわからないような作品も多かった。(もちろん年齢を問わない公募展なのだが)
★会場で観覧者1人1票で投票する「オーディエンス賞」には、清水英子『静けし』に1票。北海道に住んでいいた時のことを思い出すリアルな画面。でも、なんとなく、ずっと続く雪の道をこれから歩かなければいけないという絶望感というか、嘆息というか、そんな感情が蘇るような作品だった。
★作品の前でじっと立ち止まって、ゆっくり鑑賞したのが、東尾文華『いつものようにさりげなく』。最初、ペンと水彩の作品なのかと思ったら、木版画。なんともクラシックで新しい、わくわくさせてくれるような作品だった。
◎春日佳歩『絡みつく、纏わりつく、』(2023年;油彩;キャンパス)
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◎多田耕二『時を超えて』(2023年;油彩;キャンパス)
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◎清水英子『静けし』(2023年;油彩;キャンパス)
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◎倉田和夫『BREAD・143』(2023年;アクリル;麻紙;パネル)
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◎東尾文華『いつものようにさりげなく』(2023年;水性木版画;和紙)
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★公募展で入賞した作品たちなので、審査員のバイアスがかかっているのだが、もう少し、今の世界のそして日本の閉そく感のようなものを反映した作品がみたかったかな。でも若い作家たちが懸命に描いている姿を想像すると、応援したい気持ちでいっぱいになる。また、来年も楽しみにしたい。