見出し画像

SOMPO美術館 「カナレットとヴェネツィアの輝き」

カナレットとヴェネツィアの輝き
東京都新宿区西新宿1-26-1
【会期】2024.10.12(土)- 12.28(土)
【主催】SOMPO美術館、毎日新聞社、スコットランド国立美術館
【特別協賛】SOMPOホールディングス
【協賛】DNP大日本印刷
【特別協力】損保ジャパン
【後援】駐日イタリア大使館、ブリティッシュ・カウンシル 、新宿区、
TOKYO MX 、J-WAVE
(以下、公式web siteより引用)
18世紀、ヴェドゥータの巨匠 日本初の展覧会
ヴェドゥータ(景観画)の巨匠カナレット(1697-1768)の全貌を紹介する日本で初めての展覧会です。スコットランド国立美術館など英国コレクションを中心に、油彩、素描、版画など約60点で構成します。カナレットによる緻密かつ壮麗なヴェネツィアの描写を通じ、18世紀の景観画というジャンルの成立過程をたどるとともに、その伝統を継承し、ヴェネツィアの新たなイメージを開拓していった19世紀の画家たちの作品もあわせてご紹介します。」

※カナレットCanaletto(本名:ジョヴァンニ・アントニオ・カナル Giovanni Antonio Canal/ 1697-1768):「イタリアの風景画家,銅版画家。本名 Giovanni Antonio Canale。 1719年頃ローマで修業後ロンドンに一時滞在したが,おもにベネチアで活躍。遠近法を用いた精密な描写でベネチアの都市風景画を制作し,銅版画も残している。甥の B.ベロットも風景画家として著名で,ともにカナレットと呼ばれた。主要作品『サン・マルコ広場』 (ワシントン D.C.,ナショナル・ギャラリー) など。」(ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典から引用)

★これまでほとんど観てこなかった、あるいは観ていたのだが、意識してこなかった”景観画”の世界を堪能できる展覧会だった。緻密で正確な描写の秘密を解き明かすような展示解説もあって、わかりやすい。18世紀以降の画家に大きな影響を与えたカメラの原型ともいえるカメラ・オブスキュラの実物も見ることができて参考になった。

◎カナレット「サン・ヴィオ広場から見たカナル・グランデ」(1730年以降:スコットランド国立美術館蔵)

カナレット「サン・ヴィオ広場から見たカナル・グランデ」(1730年以降:スコットランド国立美術館蔵)

◎カレット「ナヴォナ広場の景観」(1750-1751年頃:東京富士美術館蔵)

カレット「ナヴォナ広場の景観」(1750-1751年頃:東京富士美術館蔵)

◎フランチェスコ・グアルディ「塔の遺構と彼方に村のある川辺の風景」(1770-1780年頃:スコットランド国立美術館)

フランチェスコ・グアルディ「塔の遺構と彼方に村のある川辺の風景」(1770-1780年頃:スコットランド国立美術館蔵)

◎ヘンリー・ウッズ「サンティ・ジョヴァンニ・エ・パオロ広場、ヴェネツィア」(1895年:ロイヤル・アカデミー・オブ・アーツ、ロンドン蔵)

ヘンリー・ウッズ「サンティ・ジョヴァンニ・エ・パオロ広場、ヴェネツィア」(1895年:ロイヤル・アカデミー・オブ・アーツ、ロンドン蔵)

◎ウジェーヌ・ブーダン「カナル・グランデ、ヴェネツィア」(1895年:東京富士美術館蔵)

ウジェーヌ・ブーダン「カナル・グランデ、ヴェネツィア」(1895年:東京富士美術館蔵)

◎ポール・シニャック「ヴェニス、サルーテ教会」(1908年:宮崎県立美術館)

ポール・シニャック「ヴェニス、サルーテ教会」(1908年:宮崎県立美術館)

◎クロード・モネ「サルーテ運河」(1908年:ポーラ美術館蔵)

クロード・モネ「サルーテ運河」(1908年:ポーラ美術館蔵)

※ロンドン、ジョーンズ製《レフレックス・カメラ・オブスキュラ》1800年頃 東京富士美術館

レフレックス・カメラ・オブスキュラ

カメラ・オブスキュラ:「camera obscura ラテン語で「暗い部屋」を意味し,小孔または凸レンズを通して差込む光線が,暗箱内部の背面に外景の倒立像を映し出す装置。写真機の原型。のちに,鏡を利用して曇りガラスの上に,左右反対ながら正立像が見られるように改良された。ユークリッドはすでにこの原理を知っており,初期ルネサンスでは遠近法の研究に伴って,L.B.アルベルティがこの仕組みをつくって実験した。 18世紀に B.ベロットが,都市風景を描く補助手段としてこれを利用したことはよく知られている。」(ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典より引用)
※カナレットは実際に、このようなカメラ・オブスキュラを使って、構図や遠近感をつかんでいたらしい


いいなと思ったら応援しよう!