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もしかしてソクラテス
大阪に来てから、まともな事を書いていただろうか。
学科の同級生から思いがけず「note読んでるよ」と言ってもらってから、恥ずかしくなって見返してみた。
別に見られて困る事も書いていないし、困るくらい恥ずかしいことも書いていこうと少し前から決めているのでいいのだが、突然「見てますから」通告をされると妙に毛穴が引き締まる気がする。
どうやら意外と読んでくれている人が多いようで。
ここらで一度、格好が付きそうなことでも書いてみようと思う。
先日、現在滞在中の研究所の所長に挨拶する機会があった。
何を隠そうこの所長が、僕が志望する研究室を率いる教授なのだ。
大学院の入試を受けるには大抵の場合、その研究室の教授に事前面談をしてもらう必要がある。
自分の研究テーマとその研究室が合っているかとか、教授の人間性を鑑みてこれから数年間やっていけるかの擦り合わせのためだ。
学生からすると、この面談はワクワクする一方で緊張もする。
なんせ相手は自分の研究テーマのエキスパート。
下手なことを言ったら突っ込まれる可能性が高すぎる。
就活の大変さはよくわからないので引き合いに出すのは申し訳ないが、いきなり御社の社長に会うようなものなのだ。
緊張するに決まっている。
心配は杞憂に終わり、教授は穏やかな人で、僕の研究テーマのプレゼンにも熱心に耳を傾けてくれていた。
しかし驚いたのは、初めて聞く僕の研究内容に対して、教授がたくさんの質問とアドバイスをくれたことだ。
全くの専門外という訳ではないにしても、「これは〇〇ってこと?」とか、「その理論でいくと〇〇も考えられるよね」みたいに的を射まくった質問で僕を射まくってくるのだ。
こっちに来てから、こういう瞬間にたくさん遭遇する。
研究室のミーティングでは、他の人が研究の進捗を報告したり、読んできた論文のプレゼンをしたりする。
同じラボと言っても、もちろん研究内容やテーマは違うわけで。
みんながみんな、お互いの話をすぐに理解できる訳ではない。
そのはずなのに、ズバズバと的を射る。
「それは〇〇とは違うんですか?」
「前に読んだ論文だと〇〇って言ってたけど、関係ありますか?」」
で、納得のいく説明や論理が返ってくると、
「あ、じゃあ〇〇ってことなんですね」
と、さらっと正解して次の的。
研究室にいる人たちの特徴として、キャッチアップが異常に早いというのがあると思う。
自分には何がわからないのかがすぐにわかる、と言う方が合っているかもしれない。
自分のわからない部分がすぐにわかる人は、自分にわかることをちゃんとわかっている人だ。
こういうふうになりたいな、と思いながら、今はまだまだ足りていない「自分にわかること」をわかるようにならなければと、わからないことだらけの毎日を送るのである。
なんか、「わかる」とか「わからない」とかが乱立してて、よくわからなくなってきた。
読んでくれた人には、わかってくれたらなぁ。