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【鎖骨下静脈】中心静脈カテーテルと言えばココ!押さえるべきポイント3つ!
鎖骨下静脈は、臨床的には中心静脈カテーテル(CV)を留置するときによく用いられる静脈です。
中心静脈カテーテルを入れる観点から重要なポイントを3つ見ていきます。
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ポイント①
『鎖骨下静脈は鎖骨に覆われる=鎖骨の下にある』
そのままですね。だから鎖骨下静脈。
なのでCVを入れる時はちょうど鎖骨の下にカテーテルを入れてくるような形になります。
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ポイント②
『鎖骨下静脈は左右で走行が違う』
鎖骨下静脈が最終的に流入するのは上大静脈であり、上大静脈は身体の正中よりも右側にあるので腕頭静脈の長さが左右で結構違うんです。
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鎖骨下静脈が腕頭静脈に入ってくるわけですが、左側の方が長い距離を通って上大静脈に合流することになります。
なのでCVの挿入の時は右側の鎖骨下静脈の方が使われることが多いですね。
右側の鎖骨下静脈の方が、上大静脈への距離が短いんです。
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ポイント③
『肺尖部と接する』
鎖骨下静脈は肺のすぐ上を走ります。
CV挿入時の合併症の一つとして気胸がありますが、鎖骨下静脈と肺尖部が接していることと関係しており、非常に重要です。
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そもそも肺は、胸郭の一番上の第一肋骨よりも上にちょっととび出ています。
肺尖部は第一肋骨より上にとび出でおり、鎖骨下静脈と接しているんです。
肺は第一肋骨を越え、鎖骨下静脈と接している、これがポイント3つ目です。
このようにCV挿入の観点から鎖骨下静脈のポイントを3つ、①鎖骨に追われる、②左右で走行が違う、③肺尖部と接する、を見てみました。
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最後に、加えてもう一つ、筋肉との関係を見ていきたいと思います。
鎖骨下静脈は前斜角筋の前を通ります。
そして、鎖骨下静脈が通ってくるところの前に鎖骨下筋があります。
なので、鎖骨下静脈は前斜角筋と鎖骨下筋に挟まれるような位置にあるんですね。
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胸郭出口症候群という病気がありますが、そのうちの一つ、鎖骨下静脈が圧迫された場合は上肢の血行が悪くなって痛みなどの原因になることがあります。
この鎖骨下静脈が圧迫される場所というのが、この前斜角筋と鎖骨下筋に挟まれる場所です。
ここで鎖骨下静脈が圧迫されることがあります。
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ちなみに、鎖骨下”動脈”の方がどこを通っているかというと、前斜角筋よりも後ろを通ります。
動脈は前斜角筋の後ろを通るけれど、静脈は前斜角筋の前を通るという違いがあります。
動脈と静脈で走り方がちょっと違うんですね。
以上、鎖骨下静脈の解剖について、解説でした。
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