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【迷走神経】いったいどこまで行くの!?
迷走神経(脳神経10番)の解剖について解説してみます。
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まず、脳の下の面を見てみます。
迷走神経は延髄の外側から起こります。
脳神経は、頭蓋骨の孔を通って、頭蓋の外に出て行きます。
では迷走神経はどこの孔を通るのか。
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今度は頭蓋底を上から見てみます。
こちらが迷走神経。隣にある静脈は内頸静脈です。
このように、内頸静脈と一緒に、頸静脈孔という孔を通って、頭蓋の外に出ます。
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また、ちょうどこの部分で神経節を作ります。
神経節は上と下の2つありまして、ここに見えているのが上神経節。
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今度は下から見てみまして、頸静脈孔を通って出てきたところ、ここにあるのが下神経節です。
これらの神経節には感覚神経細胞が集まっています。
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頭蓋から外へ出た迷走神経は、ここから抹消に分布していくわけですが、まず枝を出すのが耳です。
耳介の中央部の感覚を担う、迷走神経耳介枝と言われるもの。
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次に分布するのが、咽頭と喉頭。のどの部分ですね。
迷走神経の下神経節のあたりから枝分かれする枝が、喉頭に分布しています。
これが喉頭を筋を支配したり、喉頭の感覚をつかさどっており、上喉頭神経という名前がついています。
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そして、咽頭に分布している枝もあります。
これら迷走神経の咽頭枝は、咽頭の筋や軟口蓋の筋を支配し、また咽頭の味覚を含めた感覚を担います。
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このように、迷走神経は喉頭や咽頭、軟口蓋に分布しているので、迷走神経が障害されると口蓋垂が左右どちらかに変位したり、軟口蓋が麻痺したり、声帯の筋が麻痺したりします。
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喉頭や咽頭に枝を出した後、迷走神経は総頸動脈と内頸静脈と一緒に下行していきます。
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これら2つの太い血管と神経、つまり総頸動脈、内頸静脈、迷走神経は、一緒の膜に包まれています。
頸動脈鞘という、さや状の膜に包まれていて、同じコンパートメントにおさまっているんです。
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さて、下行していった迷走神経は鎖骨下動脈の前を通って、胸部の縦隔に入ります。
本幹はそのまま下に降りていくわけですが、途中で特徴的な枝分かれをします。
後ろにぐるっと回って、上の方に戻っていく。
これらが反回神経です。
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右は鎖骨下動脈で、左は大動脈弓のちょうど動脈管索のあるところで、くるっと反回しているんです。
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