4年間かけて米国医師国家試験 USMLE STEP1に合格した話 part1~**医科大学 ぽんこつ医学生~
私は2020年5月に勉強を始め2023年12月19日に米国医師国家試験 USMLE STEP1を受験し、この度無事にSTEP1を突破させていただきました。
まずは合格に至るまで長くお世話になった先生方友人、そして後輩には深く感謝を申し上げます。
ありがとうございました。
私のSTEP1の旅は苦しんだけど得るものしかなかったと言い切れる挑戦でした。
途中なぜこの旅を始めたのかを見失い、途方に暮れることもありました。
しかし、等身大の自分を知れた最高の挑戦だったなと思います。
その道程と当時の感情についてできるだけ具体的に記事にしました。
当時の自分が欲しかった自身の葛藤への共感と背中を押してくれる言葉がこの記事から皆様に届けばと思います。
1はじめに。
私が書いた体験談は
豆腐メンタルの権化である自分が、
当時の気持ちや出来事について赤裸々に書きましたので、
読者の方が勉強につまづいたり、傷ついたときの支えになれれば幸いに思います。
また、
最終的にたどり着いた自分の参考書の使い方や、最初からこれがあれば…
と私が思った勉強道具については
別途記載しデータを置いておきました。
<時系列>
開始0ヶ月目 医学英語の学習開始
↓
開始3ヶ月目 わけも分からずAnkiを読む(読み物ではなかった。
9ヶ月目 いきなり勉強休止①定期試験↓
1年1ヶ月目 Rxを半分まで解く↓
1年3ヶ月目 定期テストに忙殺→勉強休止②
Rxが70%ほど終わる&初模試で撃沈
2年3ヶ月目
定期試験及びCBT→勉強休止③&勉強休止④
2年10ヶ月目 Uworld1周目
3年4ヶ月目 勉強休止⑤(就職活動&第一志望の病院で一ヶ月実習)
3年7ヶ月目 Uworld2周目
〜2023/12月19日 本番
↓
〜2023/1月10日 Step1に合格
2 <序章‐USMLEの第一歩>
👨⚕️まず、私がなぜUSMLEを学び始めたのか
自分がUSMLEの学習を始めたのは、
コロナウイルスが広まり学校閉鎖となった2020年の5月。当時3年生でした。
当時は部活も停止、友人との交流も禁止、
お酒を飲んでクラスターが起きたら実名がネットの海に報道され、
医療者の卵が!感染源に!
と、世間からのバッシングの対象とされてしまう恐ろしい時期でした。
何年続くかわからない未曾有の大災害に気分はめっきり落ち込み、
自分の将来についても不安が募るばかりだったように思います。
当時の大学内はかなり異様な雰囲気に包まれていました。
これから学生生活は残り4年間しかないのに、楽しみもなく
このまま自分の部屋に閉じ込められて囚人のような扱いを受けて卒業していくのか。と本気で思ったのを今でも覚えています。(ちなみにこの時点での学力レベルは一年時に中期解剖学で仮進級、二年時はエネルギー系もろもろ再試が複数個です。部活しかやっていなくてすみません。)
しかしそこで私は、4年後の6年生時に迎えるであろう
就活に目を向け、コロナ禍での余りに余った時間は
これからのキャリアの助けになることに使わなければ。と思い立ちました。
じっくり(3秒ほど)考えた結果、
今自分は医学部に通っている。そして英語が好き。
つまりは医学+英語=医学英語を勉強するのがいいじゃないかと
その日のうちに勉強する内容が決まりました。
しかしこれが本当の地獄の始まりでした。
そこからUSMLEを受験したのは2023年12月19日ですので、かれこれ3年半ほど地獄のふちをさまよい続けて合格を勝ち取ったわけです。
取れてよかった。本当に。。
3 <学力の前提条件>
先に私の背景と学力レベルを紹介させていただきます。
入学は2018年度です。うちの大学でいう18の代です。
私は3月31日の大学入学手続きの際、
教務課の方に
「よかったね!君は追加合格の最後の枠で合格だったんだよ!
合格本当におめでとう。本当におめでとう!」
と祝って(煽って?)いただきました。
そう。
そこで謎に明かされたのですが入学時点で、私の学力は同学年中でドベだったのです。
勿論単元ごとの得意不得意がありますので
一概には言えませんが、
入学順では私は学年ドベでした。
また、英語は確かに好きでしたが
アメリカはなんとなくNo.1!
洋楽カッコイイ!
英語は話せないけど読むのは嫌いじゃない!
という程度のもので、
純ジャパニーズですし、小学校の頃に行った英語スクールでは
みんなが何を話してるのか分からず
泣いて帰ったっきりいかなくなりました。
ちなみに学内で参加したサンフランシスコの語学留学では、あまりのストレスで
語学学校を5日と持たず抜け出したため、
唯一語学学校を卒業できずに帰ってきてしまいました。
(つまり小学生の頃から精神力は成長していなかったと…)
私がとにかく言いたいことは
このスタートでもUSMLEは受かるんだよってことです。
皆さんにはとにかく自分の能力を信じる心を持って試験に取り組んでいただきたいと思います。
君ならできる!だって君は天才だから!!
自信をもって戦い続けてください。
その先で最高の景色が見れると思います。
自信が湧いてこなかったらいつでも私に連絡ください。
話ならいくらでも聞きますし、全力で応援しますから。
4 <🌑第一章‐旅立ちと最速での挫折>
4-1🚧ぶつかった最初の壁:英語の勉強って何したらええんかが分からん〜
英語の学習を志したはいいものの、私は壁にぶつかります。
英語の勉強って
何をしたらええんや…
ネットで医学英語と検索したのを覚えています。
英語の勉強って、何をしたらいいんか?と。
やっぱり単語帳かな。
USMLEという試験があるらしい。
それに向けた英語の問題集もあるらしい。
オンラインの問題集のアプリもあるっぽい。
と、これから学ぶべきものが何なのかが全く分からず
途方に暮れてしまいました。
結局始めたのは、
ネットに転がっていて無料でできそうなAnkiというアプリ。
これは医師国家試験のQBのような問題集でもなく、整理された教科書でもない。
ただただ知識が延々と書かれている知識の単語帳のようなものでした。
そして結果から言うとこれは、一番最初にやるべきものではありませんでした。
しかしそんなことを知らない自分は2020年の5月からこれをひたすら読み続けることに決めました。
当時のノートを遡ってみると
・ヒスタミンはヒスチジンからできる。
・システインには硫黄が含まれている。
などを記載したノートが残っていました。
細かいし、なんか些末な知識だな…。
当時は毎日5時間ほど一日30枚ほどと格闘していたと思います。
そもそもヒスタミンがなにかわからないので勉強というよりも単語のGoogle検索の連続です。
本当に辛かったのをよく覚えています。
本来であればMedu4やQ‐Assistなどで
医学的知識を入れていくのが先決だったなと思います。
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ちなみに
🚨もし今の自分が何をしたらいいのか分からない彼にアドバイスをするならば
✅Rxという問題集を2万円ほど払って12ヶ月契約しなさい
と答えます。
た、たけぇ~~~~~~
問題集を買うのにこんなにお金がかかるんだと思って衝撃を受けました。
最初の日はアプリを入れただけで問題が解けると思いこんでいたため、
うまく行かず諦めて寝てしまいました。
ただ
サンクコストバイアスという言葉にあるように金をかけてやるしかない状況を作るのは、とても有効な手でした。特に自分は。
私の場合、契約期間という締め切りや2万円という巨額の金銭が勉強を始める第一歩となりました。
実際にこれを知って勉強始めたのは2020年12月末。
英語の学習を志してから半年が経過した頃でした。
無知って怖い。
~~~~~~~さらに余談~~~~~~~
✅4-1-1ちなみの話、お金
ちなみにUSMLE Step1を受け終えた私が、模試などを含め合格に至るまでに計上したすべての必要経費はおよそ25万円です。お父ちゃんお母ちゃん応援してくれてありがとう。(受験期間が1年半であればおそらく、申し込みに必要な金額を合わせても18万ほどなはずです。ほんで円安えぐぅぅ…。)
私はぽんこつなので問題集は何度も何度も契約延長を繰り返しました。
Rxは3度、Uworldは2度、Ambossは1度
問題集だけで9万ほど払いました。ダメ学生ですねほんと。トホホ。。。
〈次の記事の内容〉
どうやって医学英単語を乗り越えたか
今回の記事はここまでにしようと思います。
全体では2万字を超える原稿になってしまっているので末長くお付き合いください。
次回は以下のような内容で投稿しようと思っておりますのでよろしくお願いいたします。
挫折したっていいじゃない!
あなたの挑戦を私はここから応援しています🎌
ではまた!
次回記事