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かめはめ波で膝の前十字靭帯損傷を予防する
ハンドボールのトレーナーに関わっていると、避けては通れないケガの一つに膝の前十字靭帯損傷があります。前十字靭帯損傷が起こると自分のことのように悔しいものです。
何かできることはなかったか?どうしたら予防できるのだろう?今まで色々考え、そして、大学で共同で研究もしてきました。
それでも、完全に減らすことはできません。私の病院でも年間200件以上の前十字靭帯損傷の方が手術をして、半年以上スポーツができない状態になります。
そして、復帰していったと思ったら3〜5%の人が再受傷や反対側の膝のケガをしてしまいます。
前十字靭帯損傷の受傷メカニズム
前十字靭帯損傷の研究はどの学会でも盛んに議論され、受傷のメカニズムはわかるようにはなってきています。
前十字靭帯は足が地面に接地後、0.03秒〜0.04秒という極めて短い時間で損傷している。
そして、膝の外反、内旋 特に外反(いわゆる膝が内側に入るような動き)は最大のリスクファクターであるといわれています。
その膝の外反、内旋をどう最小限に抑えるのかが前十字靭帯損傷を予防するポイントになります。
かめはめ波は理にかなった打ち方
そこで、現時点で取り組んでいるのが、かめはめ波をする時の股関節の使い方です。
それが以前私のツイッターであげた動画になります。
股関節を屈曲内旋することで、大臀筋の遠心性収縮が入り、それにより、膝が内側に入る動きは改善されるだろうと思ってます。
この股関節の使い方を今やっているトレーニングで取り入れて、最終的には実際のフェイントなどの動きに転化していって欲しいと思います。
しかし、受傷シーンによっては防ぎきれないものもあるのも事実だと思ってます。
かめはめ波は子供でもわかってくれる
キューイング
かめはめ波をしてみてというと、子供でもためて打つような股関節の使い方をします。
キューイングにはインターナルキューイングといって、もっと臀筋をつかってーとか体の細かい部位に意識を待たせる伝え方と
エクスターナルキューイングといって、今回のようにかめはめ波をしてみてというみたいに、その人が今まで経験してきたことのある比喩表現を使って、自然とやって欲しい動作を導いていく伝え方です。
これは場面によって変えていくべきのものだと思ってます。
是非ジュニアの指導に携わってる方にも小さい頃から正しい使い方を身につけていって、将来の前十字靭帯損傷を予防していってほしいなと思います。