朝熊神社の手前、二つの川が結ぶ三角州に祭られる鏡宮神社。 参道を吹き抜ける川風が背中を押すように宮の前へと私を連れてゆく。 鏡の文字に残された謂れは、 その昔神…
古代、神の社などなく、 榊などの常緑樹で周囲を囲った祭場である神籬を立て 神迎えをする祭儀が自然界に畏怖畏敬の念を持ち、 暮らす人々の慣習であった頃、 伊勢の朝熊山…
倭姫命が天照大御神を奉載しご鎮座の地を求めて宮川を上る旅の途中、 急流の瀬に行く手を阻まれ困窮していると 真奈胡神が出迎え無事に渡ることができたことから、 命はそ…
遥宮。 その言葉の響きに二千年余の昔、倭姫命が天照大御神の永遠の 大宮処を求めて巡った旅の謎が秘められていると私は思っている。 かねてから神宮創始について自分なり…
お伊勢さん、と親しく呼ばれる伊勢神宮の正式名称は「神宮」。 天照大御神をお祭りする皇大神宮、内宮と、豊受大御神をお祭りする豊受大神宮、外宮の両正宮のほかに、十…
桃屋乗平@月刊Simple
2024年3月27日 10:13
朝熊神社の手前、二つの川が結ぶ三角州に祭られる鏡宮神社。参道を吹き抜ける川風が背中を押すように宮の前へと私を連れてゆく。 鏡の文字に残された謂れは、その昔神鏡二面が祭られていたことによるもの。二面の神鏡とは日神、月神の化したものだったのだろうか。社の右奥に進むと、そこには柵で囲われた「虎石」と呼ばれる露天祭祀の名残りの岩が水面に覗いている。
2024年3月12日 11:01
古代、神の社などなく、榊などの常緑樹で周囲を囲った祭場である神籬を立て神迎えをする祭儀が自然界に畏怖畏敬の念を持ち、暮らす人々の慣習であった頃、伊勢の朝熊山は神迎えの山であったという。その神を麓の朝熊川と五十鈴川が交わるこの地に招き、祭儀が執り行われていたというのである。
2024年2月21日 10:29
倭姫命が天照大御神を奉載しご鎮座の地を求めて宮川を上る旅の途中、急流の瀬に行く手を阻まれ困窮していると真奈胡神が出迎え無事に渡ることができたことから、命はその地に真奈胡神を祭る御瀬社を定められたことが多岐原神社の起源と伝えられている。
2024年2月6日 11:29
遥宮。その言葉の響きに二千年余の昔、倭姫命が天照大御神の永遠の大宮処を求めて巡った旅の謎が秘められていると私は思っている。かねてから神宮創始について自分なりに考察しつづけきたが、倭姫命がこの地に新宮を建て大御神を暫時お祭りしたとの伝承に注目すると、何故大和から見てこの地にその意味があったのか、という疑問が浮かぶのだ。 本殿の東に建てられている御船倉に答えの糸口を見つけたようにも
2024年1月29日 16:14
お伊勢さん、と親しく呼ばれる伊勢神宮の正式名称は「神宮」。 天照大御神をお祭りする皇大神宮、内宮と、豊受大御神をお祭りする豊受大神宮、外宮の両正宮のほかに、十四の別宮、四十三の摂社、二十四の末社、四十二の所管社があり、合計百二十五もの社からなる宮社の集合体である。 広く伊勢には土や風、そして水をはじめとする多くの自然力が、神として祭られ、人の思考を超越した自然の神秘のなかに存在している。