蝉の身の上話し
蝉の身の上話しを聞いたのです
ひとりひとり
ジージー啼く蝉の
でもわたしが聞いている内に
季節は進み
蝉たちは一斉に
身の上話しを語り初め
それどころかいつしか
合唱を始めた
感謝の念か、恋の歌か、かみへの賛美か
森が震えるように叫んでいた
でも季節は進み
気づくと
ひとつずつ消えて行く蝉の啼き声
最後にわたしが身の上話しを話す番になると
沈黙だけがそれを聞いていたのだった
蝉の身の上話しを聞いたのです
ひとりひとり
ジージー啼く蝉の
でもわたしが聞いている内に
季節は進み
蝉たちは一斉に
身の上話しを語り初め
それどころかいつしか
合唱を始めた
感謝の念か、恋の歌か、かみへの賛美か
森が震えるように叫んでいた
でも季節は進み
気づくと
ひとつずつ消えて行く蝉の啼き声
最後にわたしが身の上話しを話す番になると
沈黙だけがそれを聞いていたのだった