カウボーイベッド
午前三時の
入り口は狭かった
おれとお前はいつものように
カウボーイベッドの上
寝返りをうつと
暗がりを追い払う犬の吠える声
侵食する闇、覆い尽くす
薬局で貰った花でひどく
くしゃみをするお前は
ウィスキーの滴るに任せて
部屋の隅まで歩いて行く
犬の野郎
まだ吠えてら
飼い主思いの良い奴だ
ドブルドブルドブル
闇はおれらに近寄れない
カウボーイベッドの上で
踊るおれらは
階下の老婆が持ってきた
ミートパイを食べる
ドブル!ドブル!ドブル!
犬めが
闇は尻尾を咬まれて逃げていく
昨日、落とした財布の行方はどこへ?