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懐中時計

今日という日は
いつも壊れている

どこかで
ひとが生き死に争いがあり
病があり不祥事がある

だが誰もその壊れた部分を直せない
どうすれば正常なのか
どうすれば正常に機能するのか

人間は
壊れた懐中時計を耳元で振って
カラカラ音をさせながら

「それでも時は止まらないのさ」と

うそぶいて生きているだけに過ぎないのだ