時を超えた事故の後遺症の話
先日仕事中に左ケツから太もも裏にかけて電流が流れるような痛みに襲われた。
元々腰痛がたまに顔を出すことが多かったが、これほどの痛みはなかなか無いので不安になり、翌日整形外科に行くことにした。
問診をし、レントゲンを撮り終わってから医者に
「学生時代にスポーツをやっていましたか?例えばバスケやバレーなど、激しい動きがあるものです。」
と聞かれた。
そのような運動は体育の授業でしかお世話になっていなかったので、その旨を伝えた。
すると医者は言った。
「腰の骨が骨折した形跡があります。」
「腰の骨が骨折して、上手く治らなくて分離という状態になっています。」
「スポーツをした人によく起こるのですが…たまにしない人でもなります。」
驚きである。
しかし、私には一つだけ心当たりがあった。
高校生の頃、親の車に乗っていた際に後ろから追突される事故があった。
その際に私は腰を痛め、『腰椎捻挫』という診断を受け治療をした。
まさか骨折していたとはね。でもその時にレントゲンも撮ったはずなんだけどな?
と思い医者にその旨を伝える。
「腰の骨折というのはレントゲンでは分かりにくいのです。分離して、隙間が写真に映ってからようやく分かるのですが…分離まで来るともう手遅れで…」
なるほど、現代医療でも簡単そうで難しいことってあるんだな。
「ちなみに、この分離は治るんですか?」と尋ねる。
医者は少し残念そうな顔と声色で
「完治することはありません。これから先腰痛と上手く付き合っていくことになります。」
と告げる。
湿布と痛み止めをもらい家に帰る。
事故にあったとき、当時の担当医から
「事故の後遺症ってのはその時だけでは無いです。数ヶ月後、数年後、数十年後に後遺症が出てくることもあるので、必ず事故直後の怪我は完治させましょう。」
と言われたことを思い出した。
本当にその通りで凄いなと思うのと、骨折が分からんかったんだからどうしようもないだろ。
という気持ちになった。