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【Power BI初級編】第6回 DAX関数を使いこなそう①:年齢別売れ筋調査

こんにちは!noteをお読みいただきありがとうございます。
BX(ビジネストランスフォーメーション)事業本部事業部note運営の鈴木です。

前回の記事では折れ線グラフを用いて季節別の売れ筋調査を行いました。
今回はレストラン利用客に目を向けて、年齢別に注文されるワインに差があるのか、調査してみましょう。
今回はDAX関数について少し触れていきます。
私含め苦手だと感じる人も多いですが、使いこなせると強力な武器になりますので一歩ずつ学んでいきましょう。
それでは、今回もお付き合いください!


1.DAX関数って何?

DAX(Data Analysis Expressions)関数とは、Power BI、Power Pivot、Analysis Servicesなどのデータモデリングツールで使用される式言語です。
DAX関数を使うことで、複雑な計算やデータの集計が可能になり、より高度な分析が行えます。
よく使用されるものに、SUM(列などを合計する)、AVERAGE(平均を求める)、COUNT(テーブルの件数を数える)などがあります。
Power BIだとGROUPBYで項目ごとにまとめるという場面もあります。

DAX関数を使用する場合はデータウィンドウの中を右クリックし、
「新しいメジャー」もしくは「新しい列」を選択します。
計算式エディタが表示されるので計算式を打ち込むと、計算式の内容を反映した新しい項目がテーブルに追加され、ビジュアルに使用することができます。


Power BIにはクイックメジャーなど、DAX関数を打ち込まずに使用できる機能もあります。
今回は初めてのDAX関数ですので、このような計算式を入力しない方法での集計を見ていきましょう!

2. 積み上げ100%横グラフの作成

今回使用するのは積み上げ100%横グラフです。
このグラフは項目が全体の何割を占めるかを可視化するのに適しています。
内訳を可視化する方法には円グラフなどもありますが、積み上げグラフは、他項目との変化・比較がしやすいという長所があります。
例えば、ある一時点のカテゴリ別売上が知りたいという場合には円グラフが適しています。しかし、去年や一昨年のデータと比べたいという場合には円グラフでは比較が難しいでしょう。
そのような、複数の内訳データを比較したい場合には積み上げグラフを利用がおすすめです。

2.1 ビジュアルの作成

今回も「新しいビジュアルの作成」から作っていきましょう。
視覚化ウィンドウから「100%積み上げ横棒グラフ」を選択します。

2.2使用金額の"合計"を出す

今回求めたいのは利用客の年齢層別のワインの売上内訳です。
用意した「ビストロ吉田_顧客情報」にはワインを注文した顧客の情報が入っています。
本来ならば、注文された全ワイン本数に対して内訳を調査するのがベストですが、データとしてそれは出来なさそうです。
ビストロ吉田で、ワインを飲んだお客さんの支払明細を見てみると、料理へ支払う金額は皆同じくらいであり、ワインの注文量が使用金額を左右していることが分かりました。
そのため、今回は使用金額の合計を調べることで代用したいと思います。
つまり、今回使用するのは「年齢層」、「注文ワイン(のタイプ)」、「使用金額」です。

「ビストロ吉田_顧客情報」

さて、一度整理するとビジュアルに入れる情報は以下のようになります。

X軸:「ビストロ吉田_顧客情報」から使用金額を選び、それを合計
Y軸:「ビストロ吉田_顧客情報」から年齢層
凡例:ワインのタイプ

Power BIは数値のデータを自動でSUMして出してくれます。
ですので、X軸には「使用金額」を選択するだけでも良いのですが、せっかくなので、「使用金額の○○」を変更してみましょう

  1. 上記の通り、入れるデータを選択する。

  2. データフィールドの使用金額をクリック。

  3. いろいろと出てくるので「平均」「最小値」「最大値」などを選択してみる。

  4. 最後に「合計」に戻す。

集計方法選択の仕方
左が合計、右が平均。
何を視覚化するのか定義をしっかりしないと
受け取る情報が全く違う。

2.3ビジュアルの調整
前回までの復習もかねて、お手本のようにそろえてみましょう。
コツは、ダッシュボード内での同一項目は色をそろえることです。

お手本

3.クイックメジャー

先ほどはPower BIでできる簡単な集計方法をお伝えしました。
単純なSUM(合計)などはDAX関数を入力せずに使用することができます。
もう一つ、Power BIでできる入力なしでのDAX関数の使用方法があります。
それがクイックメジャーです。
クイックメジャーはデータウィンドウを右クリックすることで作成できます。

新しいクイックメジャーを選択

クイックメジャーのウィンドウと、できる計算が出てきますので、使いたい項目を選択します。

データフィールドより細かい条件での計算ができます

行いたい項目を選択し、「追加」をクリックすると、このように新しいメジャーができました。

Copilotによるサポート機能もあるため、「○○がしたいけど、どうしたら求められるかわからない」といった場面でも、Copilotが助けてくれます。
ぜひお試しあれ!

4.まとめ

今回はPower BIで使えるDAX関数の説明と、計算式を書かずにできる集計機能のご紹介をいたしました。
途中で作成した積み上げグラフを観察すると、若年層には白ワインやロゼが好まれており、世代が上になるにつれ、赤ワインのフルボディを好んで注文する方が増えていく様子です。

さて次回は苦手なDAX計算に挑んでみよう、ということで「月フィルタ」の作成にチャレンジしてみましょう。
月フィルタが作成できれば、特定の月だけじっくり考察することもできるようになります。
では、また次回お会いしましょう。
ありがとうございました。



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