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実務でMMM(Robyn)を使う時の勘所
はじめに
こんにちは。
近年、Marketing Mix Modeling(通称MMM)の話題が再燃しており、Big TechによるオープンソースでのR/Pythonライブラリ開発が進んでいます(*1)。
今回は、そのうちのRobynというパッケージを用いたMMMを実務で使う上での要検討ポイント、ビジネスでのアウトプットとしてまとめあげる上でのアプローチをわたくしの直近の経験ベースに紹介します。
Robynとは?
Meta社がオープンソースで開発するMMMパッケージです。
MMMおよびRobynの理論的な解説・パッケージのハンズオンはググればいくつかヒットしますので詳細はそちらに任せます。
※英語になりますが本家のドキュメントも充実しています↓
Robynの特徴
他の方々の記事でも触れられているかと思いますが、MMMのコンセプトを実現するためのアプローチは多種多様で、Robynの他にもGoogleが開発するLightweightMMMなどオープンソースで開発されるライブラリが存在したりもします。それらと比較したRobynの特徴の1つに、独自の評価指標Decomp.RSSDは特筆に値するといえるでしょう。
decomp.rssd = sqrt(sum((effect_share-spend_share)^2))
「モデルから導き出された投下コストシェア」と「実際のデータでの投下コストシェア」の2乗和の平方根を表すこの指標ですが、チャネルごとの投下コストシェアが、モデルから推定される値と実際の値とで乖離しすぎている状況を制御する役割を担っています。これとモデル精度(NRMSE)を掛け合わせて、統計的な妥当性とビジネス的な妥当性の両側面のバランスを取ろうということです。このDecomp.RSSDはビジネスにおけるMMMの活用のしやすさが向上した一方、実務で使うとなるとモデル選択の複雑性が増すことになるゆえ一筋縄ではいかない感覚はあります。
(経験則にはなりますが、実務で使うときの悩みどころとどう解決していくのがいいのか、僭越ながら現時点でのわたくしの考えを後述させていただきます。)
実務におけるRobyn活用の勘所
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