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史乃
2021年9月1日 18:52
4月から大学院に入学した。半年前、最愛の父の最期が近づき、卒論の提出にも追われる中、試験勉強をしなければならなかった。チャンスは1年間に2度。1度目は父のことで大変に混乱し、勉強が全く手につかなくなった。気管切開された父は、病床で私に「次は受かれよ」と、かすれる声で言った。自分で言ってはなんだが、父にとって私は自慢の娘だったそう。私が何かを成し遂げることは、父の人生にも大いなる意味があ