スタイリッシュすぎる研修?
フリーになって初めて担当をさせていただいているシリーズものの研修。
福祉業界で志高く頑張っておられる団体の「理念研修」を4回に渡って担当させていただく。
先方は、私の主人が脳梗塞の後遺症で失語症があることやそのために私たち夫婦が大分に引っ越しをしてきたことを十分に理解をしてくださっていて、私の研修中は、「ご主人はお部屋でゆっくり休んでください」と研修会場の隣にある個室を準備してくださる。おかげで私は主人と一緒に研修会場まで伺い、安心して研修を担当させていただける。
本当に感謝してもしきれない。
初回の研修。隣の部屋にいる主人には私の研修の声はダダ漏れで、主人にとっては初めて私の研修に壁越しで関わる時間となった。その日の夜、主人から言われたこと・・・
「えがおの研修は、ちょっとスタイリッシュすぎるかもしれないね」
ということだった。
「学生さんや都会で働くサラリーマンには、内容もスピードも、言葉使いもいいかもしれない。でも、大分では、あのスタイルは高圧的に取られるかもしれない。」
普段の私だったら「あんたに何が分かるのさ」と突っぱねていただろうが、研修後に施設の理事長とお話しした内容にも重なる部分があってその言葉をしっかりと噛みしめた。
その後、主人からのフィードバックの内容と自分での振り返りを理事長にメール。お返事には、大分という土地が持つ独特な価値観のこと、福祉業界で働く方々の特徴など、理事長もこの10年以上苦労なさってきた部分だったからこそ、詳しく教えてくださった。そして最後に
「さぁここからが本番です。貴女がこのステージをクリアできるかどうかの分岐点だと思います。貴女は賢い。きっとできます。自分を解き放してみましょう。まだまだ貴女の知らないあなたがいるはずですよ。」と書いてくださった。
大分という土地での研修
福祉業界での研修
どちらの世界も、ほとんど未経験に近い未熟な私を講師として育ててくださいながら、同時に、自分の組織の大切な大切な研修を私に任せてくださる。本当に理事長の大きさに頭が下がるばかりだ。
講師としてどうあるべきか
受講生の方に対してご提供できる価値は何か
その方々の背景にある文化や思考までを熟考したうえで柔軟に対応ができる講師となっていきたいと思う。