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<自治会館2/2◑﹏◐!おまけの配付>

 ステージと控室が別フロアとなっていたため、早めの出演30分前に道具を会場に運び入れることにしました。会場には、長テーブルが並べられ、既に殆どの席が埋まっていました。70人位でしょうか。後方から見ると年配の方が多い印象です。自治会の総会にしては、多すぎるという感じがしましたが、おそらく総会後のイベントが目当てなのでしょう。最後のビンゴ大会の頃には、子供を連れてくる親もいてもっと増えるかも知れません。それほど広くない会議室でしたので、出演者は関係者と共に最後列後ろの壁際に控えていました。

 町内会長さんの挨拶が始まったので、道具の確認を止め、前方を向きました。そして、何となくステージ周りを眺めていて、自分の思い違いに気づきました。ステージの上の掲示板には「㊗敬老会〇〇自治会」と書かれています。時期的に総会などであろうと踏んでいたのが、実は敬老会だったのです。2週間も遅れて開催するはずはないと決めつけ、確認しなかったのが間違いでした。担当者にとっては、出演者の確保さえできれば、敬老会も総会もそう違わないのかも知れませんが、出演者が、適確なネタを作るなら対象者の年齢などの情報は重要です。子供のおまけ作りにかけた手間を思うと気が抜けてしまいましたが、別の機会に配るということで気持ちを切り替えるしかありません。予定通り簡単なマジックを挟んで20分間の演技を無事、終了しました。マジックは大人(成人)向けのアレンジも入れておいて良かったと思いました。
 
 控室に戻ると、主催者からはできればビンゴ大会に参加して欲しいという伝言がありました。正直、出演者ですから参加するのは憚られました。予想通り、担当者含め全員が、用事があるなどと言って早々に帰ってしまいました。

 私も帰る方向に気持ちが傾きかけていたところでしたが、おまけに関して一つ、妙案が思い浮かびました。直接でなくても、子供がいそうな若い方にお渡しすれば良いのではということです。自分の情報も記載してあるので、自分のことを知ってもらえる機会にもなるかもしれません。我ながら、良いことを思いついたと晴れやかな気分になってきましたが、これを実行するためには、もう一度、会場に戻らなくてはなりません。ただ、おまけを配るために戻るのも未練がましいですし、要らないと言われたら恰好が付きませんから、ビンゴ大会に参加することに決めました。

 結果、10番目位にビンゴとなり、恐縮しつつ、餅の大袋をいただきました。1等や2等だったら相当気まずかったと思います。商品を受け取ったあとは、長居せずに退場することにして、出口までの動線上におられる若そうな方に、おまけをお渡ししました。3人の方でしたが、喜んでもらっていただきました。とりあえず、おまけが全く無駄にならなくて良かったと思いました。

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