禱
私は貴女のこと大切だと思ってましたよ
だから貴女に手を出して非道いことをした人間に罰が当たればいいと思った
そうなるためなら死んでもいいと、本気で思っていた
大切な人を前にして死ぬとか生きるとかそんなことどうだってよかったんだよ僕は
どうなったってよかったんだ
そいつらが報いを受ければそのあとはどうだってよかった
僕はさ、歳は離れてるけど誕生日が1日違いだったからって、一緒に祝われるのが凄く嫌だったのを思い出したよ
嫌だったんだ
だってあんたは僕と得意なものは似てるくせに、僕よりずっと、ずっと凄くて、周りからだって正当な評価を受けて、憧れてた時もあった
だからこそ、自分が人より出来ると思ってたことを最初に折られたから、自分と違うのに同じだったのが無性に嫌だったんだよ
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?