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やっぱりダメなのか。

こんにちは。児童養護施設出身、少年院出身の青年の自立をサポートする団体 NPO法人スマイルリングでの、青年達との日常をnoteしています☺️


自分、もう無理ですわ。


今まで何度この言葉を聴いただろう。

一人の青年からの言葉では無く、

関わる青年達から

こんな言葉を受け取る事は多い。


物心つくかつかないかの幼い頃より

全く理不尽に痛めつけられ、

保護や教育、更生などの理由によって

彼等の意思とは無関係に

あっちにこっちにやられ育った彼等。


心の傷がまだ生々しく口を開き、

その痛く苦しい傷口を開いたまま、

“人生をやり直そう”

ともがいている青年達からの心の叫びだ。


私が彼等と接していて感じるのは

彼等のその心はとても優しく

柔らかく、“清らか”ですらある。


ただ、そんな彼等の心を

とても敵わないと思う程の強い力で

暗闇に引きずり込む悪魔がいる。


それは

『自分なんか、ダメなんだ』という、

心の奥底に住んでいる、一凶なのである。


この『自分なんかダメなんだ』は、

誰の心にも巣食うものである。

かくいう私もずーーーーっと!

そう思って生きてきた。


自分で自分を心から信じる事が出来ず、

出来そうも無い事には

初めからチャレンジしない青春だった。


それは一見楽だけれども、

全く楽しみの無い、

鬱々イライラとした苦しみや孤独感と

セットものであった。


心というものは本当に

とんでもなく微妙なものであると思う。

ほんの一念の差で私達は生き、


喜びや悲しみ、

不安や孤独、苛立ちや心の平穏を

感じながら人生を送っている。


私は彼等に

『逃げ癖や負け癖』

がついて欲しくは無いと思っている。


だがしかし人生には

どうしたって上手くいかない事や

『挫折』があるものだ。


“頑張る”と言っておいて

頑張れなくなってしまう事がある。

“絶対”と言っておいて

途中で投げ出してしまう事がある。


悔しくて恥ずかしくてたまらない。

それが苦しくて

人前から消えてしまいたくなる時がある。


そんな時にはどうしたらいいのだろうか。

それは

『また一からやり直せばいい』

それだけのことなのだ。


『せっかく、今まで頑張ってきた事が

無駄になってしまった。』

そう思うと腹が立つだろう。

それこそ、

『自分なんて、やっぱりダメなんだ』

そう思い込んでしまうだろう。


でも本当にそうだろうか。


彼等より長く生きている私が

つくづく思う事は

どんな経験だって、

やっぱりしてみて良かったと思うのだ。


どんな育ちであろうとなかろうと、

どんな過去を持っていようと、

そんな事は、全く塵一つ関係無い。


生きていれば

必ず何度も人生に挫折は付いてくる。

『自分なんかやっぱり無理なんですわ』

それは、どんな人間の心にも巣食う魔物の言葉。


ダメだダメだと自分を腐らせてくれるな。

君が自分をダメだと思っても

私はそうは思わない。

絶対に思わないよ。


NPO法人スマイルリング
理事 ののむら ちあき☺️

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