だぁいじょうぶだよ(笑)
児童養護施設、少年院出身の青年の自立をサポートするNPO法人スマイルリングでの、日々の青年たちとの対話などをnoteしています☺️
『お母さぁん…』
心無しか元気の無い声で電話がかかってくる。
『どした〜⁈なんかあったの〜⁈』
もじもじしながら話しだす内容は、半分は、私にとってはホッとしたり、大笑いしたりするものである。
仕事を辞めたくなっただとか
また薬物に手を出しそうになったとか
子供の頃からのトラウマがフラッシュバックしてきてとても辛いとか
彼らにとってはまだまだ続く、長い長い未来に希望が持てず、とっても不安になるのも無理は無い。
毎日毎日が、朝、目が覚めた瞬間から、彼らにとっては大変な挑戦の連続なのだ。
『普通に生きる』と言う事は、実はとても難しいことだと思う。
それは何も、児童養護施設や少年院を出た青年だけじゃあなくて、世の中の人すべてがきっとそうなのだとは思うが、彼らの場合はその何倍かしんどいことが多くて、
1日働いて、くたくたになった心を休める家もなく、家族もなく、ご飯もなく、話し相手もなく…。学歴もなく、資格もなく、お金もない。
自分は一体どうなってしまうのかなあ…。普通の家庭に生まれていれば、どんな人生だったのかな…。そんなことをついつい考えてしまうのも無理は無いだろう。
青春時代は悩みの連続である。
希望よりも、何倍も何倍も不安の方が多いのが当たり前で、『私もそうだったなぁ…』そんなことをいつも思いながら、彼らの話をうんうんと聞いている。
そんな彼らとの話の中にも、思わず大笑いしてしまうようなことも沢山ある。
めちゃめちゃ情けない声で『禁煙が辛くて、気づいたらよだれを垂らしてたんですよっ?もう吸ったらだめですかねぇっ⁈』
そんなにストレスになるぐらいなら吸っちゃえ!そんなもん、精神安定剤みたいなもんだって!
『とうとう今日、仕事中にブチ切れて、お前しばくど!ぶち殺したろうか言うてしまいましたわ』
あはははは!そうかぁ〜!それで殴ったの⁈そっか!殴ってないならセーフだよ!!でも、あんたのその顔面でそんなに凄まれたら、相手の人、怖かっただろうねぇ。あはははは!!
彼らの話を聞いて、そのうちいつの間にか一緒に笑って、最後には必ず
『だぁいじょうぶだよ!絶対大丈夫!』
と言って電話を切るのだが、話をしているうちに彼らの声が少しずつ柔らかくなっていく。
『大丈夫、大丈夫』と言う声が、彼らの心に少しでも染み込んでいくようにと願いを込めながら、
心の底から『大丈夫、大丈夫だよ…』と繰り返している毎日である。
『だぁいじょうぶだよ!君は必ず幸せになれるんだから!!絶対大丈夫!』
元気な彼らとの対話が元気の源なんです😁
NPO法人スマイル リング
理事 ののむら ちあき😊
#NPO法人スマイル リング #児童養護施設出身