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君がどんなに自分をダメだと思っても、そうじゃないんだ。

児童養護施設、少年院出身の青年をサポートする団体 NPO法人スマイルリングで起こるあれこれをnoteしています☺️✨


 毎日時間に追われている私だが、昨日は特に目まぐるしい一日だった。

 急いで仕事を終えて家に着くやいなや、代表堀ちゃんからの電話。

 諸々話し合い、慌てて約束をしていた青年の所へ駆けつけるとすっぽかされ😑(まあまあよくある事ではある)

 その後、大急ぎで約束をしていた、もう1人の青年を迎えに行き、スマイル リングのホームへ向かった。

 掃除をして、洗濯をして、その青年の誕生日を祝いながら、いろんな話をしていたらもう21時。

 これまた慌てて家に帰り、晩御飯の支度をしようとすると、間髪を入れず、かわいい息子の1人から連絡が入る。

 彼と話していると、少しずつ、ざわざわバタバタしていた自分自身が、落ち着きを取り戻していくのがわかる。

 どんなに忙しくても、やっぱり青年一人一人とゆっくり話をするのが、私は好きなのだ。

 

 時には…いや、しょっちゅう、そんな彼らの心配をする事が起こる😓


 遅い食事の支度をしながら、いろんな話をする。


 『君はエライよ。だってこの一年でさ、何回泣きながら、辛い事を乗り越えてきたかねぇ』


 『そうなんですよ。僕何回も泣きました。だって普通に生きるのって、すごく辛いじゃないですか。でも、悪い道に戻るのなんか、たったの2分もあれば充分なんですもん。でもそうならないために、何回も泣いて、やっとここまで来たんです


 『人ってね、そんなに簡単には変われないよね。どんなに強く決意をしても、人間てそんなに強くないから…。ほんの一瞬で足元を救われちゃう。悪くなるのはただただ転げ堕ちてけばいいんだから、ほんとに簡単だよね…』


 『だから、君みたいな子の方が珍しいんだよ。私だって何回も何回も間違ったり、周りの人をガッカリさせたり、どれだけ失敗したことか…。そのたんびに、自分に自信がなくなっちゃうんだよね。自分なんか、絶対まともになれないって思っちゃう…』


 その後、また堀ちゃんと電話で少しだけ話した。


 できることなら…。

 縁するすべての青年たち、誰一人欠けることなく、絶対に幸せになってほしいし、少年院出身の青年たちは、もう二度と塀の中に戻したく無い。

 心の底から毎日、そう願っている。


 でも、人が変わると言う事は、本当に本当に難しいことである。


 生まれてからほとんど愛情を受けられなかった。人に信じてもらえなかった、そんな子供が、徹底的に管理された塀の中で、青年に育つ。

 それはすごく不自由な毎日だろうが、逆に言えば守られている事でもあり、少なくともその中では犯罪を犯す事は無い。


 指折り数えて、せっかく社会に出てきて…。

 食べたいものも、着る物も、仕事も、付き合いたい人や仲間も…全部自分が決められる。

 そんな自由が手に入るのだが、それで彼らが幸せになれるわけでは決して無くて。


 逆に言えば、


 真面目に働くことの大変さ、辛さ、しんどさと戦うことでもあり、良いことをするのも、悪いことをするのも、全部自分が決められると言うことなのだ。


 人は弱い。だから簡単には変われない。変われない自分はダメなんだ、自分なんか変われないんだと心の中で悪魔が囁く。

 嘘をつく。

 約束を破ってしまう。

 誘惑に負けてしまう。


 そんな青年を信じるなんてとんでもない。もうそいつはダメだ。2度と関わらない方がいい…。そんなことを言われることがある。


 私が辛いなぁと思うのは、そんな大人の言葉を聞く時なのだ。

 

 堀ちゃんと私は…。究極のところ、たとえ彼らが何度失敗しようと構わないと思っている。


 そりゃあ更生してほしいと心から願っている。社会の中で、明るい世界で、いろんな人たちと出会いながら、新しい自分の可能性をどんどん見つけて幸せになっていって欲しいと願っている。


 でももし失敗してしまったなら…。



 私たちは待っている。君は絶対に、本当にだめな人間なんかじゃない。


 自分で思うより、ずっとずっといいところが本当に沢山あるし、絶対に幸せになれる可能性があるんだ。そう思っているから、いくらでもいつまでも待つって決めている。


 毎日毎日、いろんなことをやらかす青年たちと触れ合うわけだから、毎日毎日こんなことを考えている。

 『そんな青年を支援したらダメだ』と言う大人の言葉は、彼らと実際に触れ合ったことがなく、本当の彼らの命の中にある、優しさや美しさを知らないから仕方がない事なのだ。


 でも、私も堀ちゃんも絶対にそうは思わない。繋いだ手は、絶対に離してはいけないのだ。試されているのは私たちの心の方なのだ。

 

 昨日堀ちゃんとそんな話をして電話を切った。


 自分で自分のことを信じられない君よ。やぶれかぶれになりそうな君よ。

 君が、自分で自分のことを信じられなくても、私たちは、君がこの社会の中で、堂々と自分の人生を生きていく、そんな君の未来を絶対に信じる。


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1日1ミリ幸せに向かって前進だ🐌✨ 
NPO法人スマイル リング
理事 ののむら ちあき☺️

 




 


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