![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/37924703/rectangle_large_type_2_696d393ee11d42895471e4ab87fdfa84.jpg?width=1200)
ゴミにしか見えない宝物を本気で大事にしたらどうなったか
川で拾った石
セミの抜けがら
プレゼントを包んでいたリボン
素敵な柄の包装紙
土の中から出てきたタイル
先生がかいてくれたイラスト(しわくちゃ)
友達からもらった端が折れている折り紙
お土産が入っていた袋
大人から見たら価値のないようなものを子どもは大切にとっておく習性があります。なかには「宝物」と呼ぶ子さえいます。
8年間の実験結果をお伝えします。
片付けのプロとして活動している私が、 我が子の言うとおり「ゴミのように見える宝物を大事にしたらどうなったか? 」
私が片付けに出会い、子どもと一緒におもちゃ箱を整理するようになったのが8年前。
当時、上の子が4歳、下の子が2歳の時でした。
いる・いらない 使っている・使っていないを 子ども本人に聞くようにしておもちゃの整理をするようになりました。
8年前は、こんなに小さいうちから整理できるのか?と疑問を持ちました。
しかし2歳の息子は親の言葉をだいたい理解できていたので もしかしてできるかも…と半ば実験気分で子どもと取り組んだのを覚えています。
その結果、2歳でも自分のおもちゃで何が大事かという意思表示ができることがわかりました。
息子の大事なものはいろいろありましたが、おもちゃ以外の石やガラクタを「だいじ」といって捨てたがらない事がわかりました。
次も、また次の整理でも大事にとっておこうとする息子。
このことから私は 子どもがいるといったものを徹底的に取っておいたらどうなるんだろう? と思いつき、それに付き合ってみることにしたのです。
息子が宝物と言って絶対捨てなかったもの
・幼稚園から拾ってきた釘とボルト
・海で拾った貝
・江ノ島の大道芸人からもらった折れ曲がったフォーク(実際に芸人さんが曲げたもの)
・姉にもらったモノ
・おばあちゃんにもらったモノ
・私からの手紙
スペースをとるので、私の中で<なくなって欲しい>と思っていたものは
釘とボルトと大道芸人からもらった折れ曲がったフォーク
でした。
もう捨てて欲しいと心の中で思っていましたがぐっとこらえて彼の意見を尊重してきました。
時には「まだこれいるの?」と反論してしまったこともあります。
しかし彼は「それは僕の宝物だ」と主張してくるのです。
年に何度か行うおもちゃ箱の整理
いる・いらない 使う・使わない を一つひとつ確認します。
残念ながら、私がなくなって欲しいものたちはいつも宝物と即決されます。
いい加減どこかになくなってしまえばいいのに、とさえ思ったこともありました。
しかし、4・5年経ったあたりから私にとってそれは当たり前のこととなり、釘とボルトと大道芸人からもらった折れ曲がったフォーク専用の箱さえ作ったほどです。
ところが、そんな当たり前が予期せず終わりを迎えることに。
忘れもしない小学校2年のある日。
いつものように息子と、おもちゃの いる・いらない 使う・使わないを確認していました。
ふとした何気ない瞬間に
「これはもういらない」と釘とボルトと大道芸人からもらった折れ曲がったフォークを
少しも興味なさそうに
なんの迷いもなく
私の手に乗せてきたのです!
えっっっっ…
その時の私は 急にフラれた女子高生のよう。
短時間では整理できない気持ちになりました。
▶息子に何度も確認する私◀
あれほど大事にしいたのにもういらないの?
大事な宝物、どうして急に興味がなくなっちゃったの?
▶自分自身にも確認する私◀
ガラクタがやっとなくなる日が来たんだよ?
変なものをとっておいたスペースが空くんだよ?うれしくないの?
自分の脳内はプチパニック。
息子にも自分自身にも問いかけを3往復以上したのを覚えています。
どうして息子の釘とボルトと大道芸人からもらった折れ曲がったフォークが
宝物じゃなくなった瞬間こんな気持ちになるのだろう?
なぜ?
この時を待ち望んでいたんじゃないの??
なにこの気持ちーーーーー
突然やってきた息子の宝物とのお別れ
それは子どもが成長したということの表れだということはわかります。
ですが、ゴミのようにみえる宝物がそばにあることが、実はとても幸せなことであったということに同時に気づかされたのです。
釘やボルトや大道芸人からもらった折れ曲がったフォークよ…
独特なフォルムから君たちと息子のストーリーを感じたよ。
今まで本当にありがとう。
どんな宝物もいつかお別れする時がやってくる。
子どもは自分で決められる。
これが、8年間息子の宝物 釘やボルトや大道芸人からもらった折れ曲がったフォーク を大事にしてきてわかったことです。
長い長い実験でしたが 子どもとの思い出ができた素敵な出来事でした。
/////
あなたのお子さんの宝物は何ですか?
それはあと数年でお別れすることになりそうです。
どうか、その楽しい時間を味わってくださいね。
\\\\\\
幼稚園教諭の経験と 片付けの知識 自分自身の子育て経験をミックス。 子ども部屋専門整理収納アドバイザーとして活動しています。
子ども部屋の片付け・子育てマインド・ママの時間管理に役立つことをお伝えしてまいりますので スキ・フォローをお願いします!
…ところで。
当時の息子がもういらないといった
釘やボルトや大道芸人からもらった折れ曲がったフォーク、その後どうしたと思いますか?
「私の宝物」となって 引き出しに余分なスペースをとって存在しています(笑)
棺桶まで持ってくわ~♪