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捨てたい、けど捨てられない―機能不全家族で育って
第33回
高1の夏、まだ少し残っていた夏休みの宿題を抱えて、検査入院することになりました。やはり腎臓が悪いのかなぁと不安でしたが体調は良く、残っている宿題をやりながら病室で過ごしました。そして1週間ほどの間に色々な検査をしてもらった結果、なんと通常は2つあるはずの腎臓が、片側にしかないことがわかりました。1つしかなくても日常生活に支障が出ることはほとんどありませんが、身体に過度に負荷がかかると蛋白尿が出るなどの症状が出るとのことでした。
体育の授業での長距離走やスポーツ系の部活動などはやってはいけないと言われました。もともと疲れるようなことはやりたくない私、「中学の時はマラソン大会も頑張って走ったのになぁ…」「もう少し早くわかっていれば走らなくて済んだのに…」と思いました。
退院後、母が知り合いと私の入院のことを話題に立ち話をしていた時に、「腎臓が1つしかないと最初からわかっていたら産まなかったのに」と言うのを聞いてしまいました。自分の身体のことよりも、その言葉は私の胸に突き刺さり、今も忘れられません。
(2024.1)
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