EXテレビosaka 最終回
1994年3月31日(木)、「EXテレビosaka」は終わった。
実は、この日の放送は事前に収録したもの。
本当の最後は、3月29日(火)の「生放送」だった。内容は、「EXテレビosaka」の火曜日でやって来た様々な企画を買いませんか?というもの。
ここから生まれたのが、今もテレビ東京で放送している「開運!なんでも鑑定団」である。
僕は3月31日の「EXテレビosaka」の最終回のディレクターを担当した。
内容は、司会の上岡龍太郎さんが親しい、「EXテレビosaka」に御出演頂いた方々を招いて、スタジオで「宴会」をするというもの。
何にも無い、がらんとした「読売テレビ第1スタジオ」の真ん中に、畳を細長く敷いて、「掘り炬燵」を作り、「一流料亭」の料理を食べながら、お酒を飲み、楽しい話をするだけ。
周りに、テレビカメラ7台。
上岡龍太郎さんの隣には、上岡さん、大のお気に入りの岡部まりさん(「探偵!ナイトスクープ」の秘書ですね)に座ってもらった。
山城新伍さん、画家の山本集さん、六本木の「オカマ」のママさん、景山民夫さん、横山ノックさん、総勢20人位いただろうか?
今では上岡龍太郎さん含め、かなりの人が故人になっている。
「宴」はとてもとても盛り上がった。
番組収録の最後は、くじ引きをして、漏れなく当たった豪華賞品を持って帰ってもらう。
スタジオの出口で、ハンディーカメラに向かって、参加者が一言ずつ言って、スタジオを出て行く。
最後はMCの上岡龍太郎さんだった。
もう、誰もスタジオにはいない。
上岡さんは、カメラの前に来て、ちょっと間を置き、カメラ目線でこう言った。
「次の番組がコケますように!」
無表情にそう言うと、上岡龍太郎さんはカメラの前からハケた。
僕は上岡龍太郎さんらしい「EXテレビosaka」のシメだと思った。
もちろん、編集せずに、そのまま放送した。
きっときっと、上岡さんの「テレ」だったんだろうなぁー、あの言葉は。
僕は今でもそう思っている。
来年、2024年3月で、伝説の番組「EXテレビosaka」が終わって、30年が経つ。