ドラマ「心療内科医涼子」

連続ドラマ「心療内科医・涼子」(1997年10月〜12月)をプロデュース。

「心」に関係する病気を治療する医師が主人公のドラマは初めてだった事もあり、どう視聴者に事前に伝えていこうか、宣伝しようかと僕は悩みに悩んだ。

そこでお願いしたのが、コンセプターの秋山道男さん(1948〜2018)。

秋山さんは、当時、「小泉今日子のコンサートのコンセプト」等、多方面で活躍されており、是非お仕事を御一緒したかったのだ。

「ドラマテラピー」

秋山さんが我々スタッフに提案してくれた「ドラマのキャッチコピー」。

つまり、「ドラマ」で『視聴者の心』を癒す(テラピー)」という事。

もう、ポスターそのものは残っていないが、本棚に「心療内科医・涼子」のノベライズ本があったので、撮ってみた。

この表紙には、ポスタービジュアルが使われている。

無機質な主演・室井滋さんの胸に「大きな穴」が空いている。

「心の病」を分かりやすく上手く表現している。

「心療内科医・涼子」の放送が終わって、何年もして、ある映画の試写会で秋山道男さんに再会した。

そのシチュエーションが絶妙だった。

男子トイレで小便をしている時、秋山道男さんが入って来て、一緒に「連れション」する事になったのだ。

お互いが横を見て、「アッ‼️」と驚く。

「お元気にされていますか?」
「ぼちぼちですなぁー」

それが秋山道男さんと交わした最後の会話になった。

あのドラマの「陰の功労者」、僕は秋山道男さんだと思っている。

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