女優・岸井ゆきの
録画予約しておいた連続ドラマ「恋せぬふたり」を8本観る。
30分ものだから、合計4時間。
でも、面白くて止められない状態だった。
このドラマの脚本は「虎に翼」を書いた吉田恵理香。
彼女は「恋せぬふたり」で「向田邦子賞」を受賞している。
「男女」は「恋愛」をしなければならないか❓「家族(仮)」であってはいけないか❓をテーマに岸井ゆきのと高橋一生扮する主人公ふたりが「古い一戸建ての家」で共同生活を始める。
「虎に翼」の吉田恵里香らしく、「はて❓」と思う「しゃかいの中の問題点」をちゃんとシナリオに丁寧に織り込んで「問題提起」している。
主演の2人の巧い役者が自然に繊細に演じているのが、どこか清々しい。
このドラマの「制作統括」の尾崎プロデューサーに吉田恵里香は直談判して、朝ドラ「虎に翼」の企画を通したと聞いた。
そして、女優・岸井ゆきの繋がりで、「恋愛映画」の巨匠・今泉力哉監督の映画「愛がなんだ」を観た。
こちらは岸井ゆき単独主演。
彼女が熱烈に恋する相手役に成田凌。
そして、深川麻衣、若葉竜也、江口のりこと安定感抜群の布陣が勢揃い。
「男女の恋愛の機微」を切なく掬い取っていく今泉力哉監督の「脚本」と「演出」が素晴らしい。
岸井ゆきの、とてもコケティシュで、美しく、セックスの匂いをムンムンと漂わせながら、それが全く観ているものを引かせない「唯一無二の魅力」を確実に持っている。
確か、昨年放送されたNHK「大奥Season2」で、岸井ゆきのが演じた「男装をした京都の公家」が最高だったのを思い出した。
岸井ゆきの、彼女は「カメレオン女優」である。
所属事務所は「ユマニテ」。
「海のはじまり」の古川琴音も「ユマニテ」だ。
僕は「ユマニテ」と仕事をした事がある。
当時、「ユマニテ」に所属していた満島真之介のドラマを担当したから。
とても、「役者を大切にする事務所」であり、「芝居と真摯に向き合う役者が数多く所属する事務所」でもある。
大手事務所の多くは「音楽の権利(主題歌など)」を「役者の出演」と抱き合わせで主張して来る。
「ユマニテ」の様な「役者の芝居を大切にする事務所」はそれを言って来ない。
芸能界では稀有な存在だと思う。
それが本来の姿なのかも・・・