エドガー・ライス・バローズ
僕は中学・高校の6年間、六甲山の山の上の「男子校」に通った。
住んでいたのが、阪急京都線の「南茨木駅」。学校の最寄り駅が阪急神戸線の「阪急六甲駅」。
片道1時間半の通学だった。
電車に乗っている間は「読書タイム」。
「筒井康隆」「エラリー・クィーン」「都筑道夫」ほか、いろんな作家にハマった。
その中の1人が「エドガー・ライス・バローズ」である。
20世紀初頭に「作家デビュー」した人だから、全然知らない読者も多いと思うし、彼の「著作」のほとんどが今では「絶版」になっている。
僕が「バローズ」の本と最初に出会ったのは、「阪急六甲駅」の2階にあった「南天荘書店」だった。
「阪神淡路大震災」で「駅ビル」は倒壊した。
現在は阪急系の書店「ブック・ファースト」が入っている。
中高の6年間、バスケットボール部にも所属していた僕は「彼女」がいた事も無く、一度も「デート」する機会も無かった。
僕の唯一の楽しみは「一日一回」本屋に行く事。
高校時代には売れる前の「赤川次郎」や「西村京太郎」の本を発掘している。
「火星のプリンセス」、「火星シリーズ」の第1作。
この本を何故買いたくなったかと言うと、「表紙の美女」に惚れたから。
まずは、「創元推理文庫」から出ていた「火星シリーズ」を読破。
続いて、「金星シリーズ」「ペルシダーシリーズ」と読み進めて行く。
最後に取り掛かったのは、「ハヤカワSF文庫」から次々と刊行されていた「ターザンシリーズ」だった。
多分、本国アメリカでは「ターザンシリーズ」の冊数はもっと多いと思うのだが、「早川書房」は途中で刊行を打ち切った。
「エドガー・ライス・バローズ」の紡ぐ物語はいつも一緒。
「美しいお姫様」が「悪党」に攫われて、それを「二枚目のヒーロー」が開放しに行くという筋建て。
でも、あの頃の僕は何故か飽きなかった。
多分、「生身の女の子」と「思春期」の「恋愛」を重ねて、「デート」なともたっぷりしていたら、「エドガー・ライス・バローズ」は読まなかったかも知れない。
今、「漫画」や「アニメ」、「CGをふんだんに使った映画」が「世の中」に溢れている時代、つまり「インターネットが発達したこの時代」に生きる人々にとって、ガルシア・マルケスの「百年の孤独」やエラリー・クィーンの「国名シリーズ」などはまだまだ読む価値があるのかも。
でもでも、今から半世紀近く前に読んだ「エドガー・ライス・バローズ」が僕に与えてくれた「ドキドキ感」は多分一生忘れる事は無いと思うのだ。
南洋一郎訳の「怪盗ルパンシリーズ」しかり、江戸川乱歩の「少年探偵団シリーズ」しかり。
どちらも「ポプラ社」発行。
そして、今でも大切にウチの本棚に眠るのは「アーサー・ランサム全集」。
全12巻を何度読み返したか知れない。
こうして、「本」について書いてみると、「本」って、「宝石」の様な宝物だと思う。
これからも、「好奇心」の赴くまま様々な「本」と出会って生きていきたい‼️
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