生き物 会話
その昔、試験に出る英単語、という、受験本が在って、受験生はみんな持っていた。
しけ単、とか、みんな、呼んで、いた。
大学に行けなかった受験生の、僕も、当然、このしけ単を、持っていた。
このしけ単は、英単語入学難関レベル、易、中、難、な感じで、三つにわかれている。
半世紀以上生きてきて、このしけ単の中の、中、難、は、ほとんどLIVE会話の中で、必要だった記憶が、無い。
あったとしても、立ち止まって、今時は、小型コンピュータを、みんな持ち歩いているので、その時は調べれば良いと、思う。
だけど、易、は、道を尋ねられたぐらいの時でも、よく使うな、というのが、僕の実感、だ。
僕は高2の真ん中ぐらいから、字、が読めなくなった。
読めないのだけれども、酒を飲んで酔っ払うまでの、十分ぐらいの間は、読めたのだった。
ウルトラマンのカラータイマーより、長い。
lucky、だった。
それ以上経つと、ただの酔っ払いになるのだ。
まあ、一応受験生という肩書だったので、親の手前、悪いなと思い、しけ単ぐらいやろうと思って、やったのだった。
酔っ払うまで、ね。
結果、やって良かったと、思う。
役に、たって、いる。