スワンキーズの思い出
高校の修学旅行は京都だった。
岩手の田舎の高校生だった僕にとって、修学旅行はレコード買い出し旅行だった。
田舎ではインディーズのレコードは売っていないのだ。
修学旅行の自由時間、京都の町のレコード屋を回った。
あるレコード屋に入るやいなや、スワンキーズのNever Can Eat Swank Dinnerのレコードのジャケットが目に飛び込んできた。
このレコードのジャケットは、金髪の巨乳のおっぱいまる出しの少女の、刺激的なジャケットだった。
福岡のいかしたパンクバンド、スワンキーズの名前はDOLLなどの雑誌で知っていた。
「あ、スワンキーズだ。」
と思った。
欲しい思いが脳裏をよぎったが、これは旅館にもっていけない、とゆう思いが直ぐに打ち消した。
今の言葉で言えば、絶対いじられる。
狭い店内のレコードを眺めウロウロ歩き回りながら、僕は買うべきかどうか迷っていた。
その時、スタークラブのインディーズのベスト盤のピクチャーレコードを発見した。
今度は、スワンキーズはまたの機会にしようか、今回はスタークラブにしようか、との迷いが脳裏をよぎった。
結局、スタークラブのベスト盤を買った。
その後の30年以上、スワンキーズのこのレコードを見かけた事がない。
高校の修学旅行での後悔だ。