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こんなご時世に熱が出ちゃったよ体験記

まずい。まずいなぁ。

2021年12月のとある土曜日のこと。珍しく目覚ましがなる前に目が覚めた。
いつも寝起きの悪い私が、スッキリ目覚めているこの感じ、非常にまずい。

これは明らかに熱がある。

頭から肩にかけて筋肉が強張った感じがあり、さらに喉にも違和感。
どこかのCM風に言えば「私は喉から」のタイプなので、私の中では風邪を引いたときの典型的な感覚だ。
そして何より、冬の朝だというのに身体が熱い。
のっそりとベットを出て、体温計を手に取る。
現実を見るのが怖いけど、測らないと何も始まらない。

37.9℃。これはもう誤魔化しようがない。
仮に37.5℃とかだったら正直悩んだと思うが、ほぼ38℃だ。これは紛うことなく発熱している。

さて、どうする。

熱が出ていることは明らかである。つまりは新型コロナの可能性を真っ先に疑わなければならない。
「発熱したら  東京」でググると、都の保健局のウェブサイトでフローチャートを見ることができた。

引越してきたばかりで一度も近所の病院に行ったことがない、つまりかかりつけ医のない私は、発熱相談センターに電話をすればいいらしい。

速攻で発熱相談センターに電話した

しばらく繋がらないことも覚悟していたが、電話はあっさりと繋がった。
オペレーターの女性から、症状の確認に加えて年齢や体格、喫煙の習慣や既往症などを聞かれる。
なるほど、相手からは私の姿が見えないからこういう事も聞くのかと、流れるような質問に回答しながらなんだか感心してしまった。
そして私の家に近く、土曜でも開いている発熱外来のある病院をいくつか紹介してもらった。いずれも徒歩で行ける範囲だ。
オペレーターの方はとても親切で、医師の判断でのPCR検査は無料だけど、初診料とかはかかるから保険証とお金を持っていってくださいね、とか、
自分からPCR検査を受けたいと電話口で言わないでくださいね、とか(医師の判断でないと自己負担になるらしい)を教えてくれ、質問にも丁寧に答えてくれた。
熱が出ていると不安になりがちだけど、電話越しでも分かる温かい対応に、これで安心する人も多いだろうなと思った。

いざ、発熱外来

もらった情報の中から、家に一番近いと思われる病院に電話した。
この後すぐ行けると伝えたところ、20分後くらいの時間を指定され、時間まで一階エレベーターホールで待つように指示された。
時間になると携帯に電話がかかってきて、エレベーターで受付に向かう。
ちなみにエレベーターで女性と鉢合わせたのでその人に譲って一旦見送った。
エレベーターは同じ建物にある産婦人科の階で止まって戻ってきたので、妊婦さんだったのかもしれない。同乗しなくて本当に良かった。ナイス判断自分。
エレベーターを降り、電話で言われたとおりにパーテーションで区切られた場所にある椅子に座って待つ。
他の患者と完全に動線が分かれているわけではないが、限られたスペースで可能な限り他との接触・接近がないようになっていた。

診察&鼻ぐりぐり

医療用ガウンを着た看護師さんが問診票を持ってきたので書いていると、パーテーションの向こうでは普通に診察が行われていた。
耳鼻科なので耳を見てもらっている患者さんだった。
最後に先生が「この画像、うちのホームページに載せてもいいですか?」と聞いていたのがちょっと面白かった。
よっぽど珍しい耳垢だったんだろうか。

程なくして名前を呼ばれたのでパーテーションの向こうへ進む。先生もガウン姿だ。
症状を伝え、先生の判断でPCR検査をすることに。良かった。
さすが耳鼻科、鼻を広げる器具を使って、長い綿棒で鼻の奥というか喉というかの場所をぐりぐり。
インフルエンザの検査をしたことがあるから辛さは分かっていたけど、こういうのって大抵、記憶や想像を超えてくるものだ。
(余談だが婦人科の脚を開く電動椅子の開き具合も毎回、まだ開くの!?と思う。)
あからさまに辛い顔をする私に「辛いけどちょっと我慢してね〜」と、全然辛さを分かっていなさそうな感じで言う先生。
やっぱり思った以上に長時間に渡る鼻ぐりぐりが終了し、結果は月曜の午前中に分かりますとのこと。
そうだよね〜、土日の間には分からないよね〜と落胆する私。

上司に連絡

というのも、月曜の仕事に向けて上司に連絡しなければならない。
月曜は出社して打合せをする予定があったからだ。
さらに、前の週の水曜に同僚2人とランチに行ったので、仮に陽性だった場合は彼らにも感染のリスクがある。
休日にも関わらず快く話を聞いてくれ、お大事にと言ってくれる上司に感謝しつつ、スーパーでササッとポカリの粉とレトルトカレーを買い込んだ。
無人レジよありがとう。おかげで私の罪悪感は最小限で済んでいます。

友人に連絡

その日は近所の姉の家でご飯を食べる約束をしていたけどキャンセルすることに。
また、こんな時に限って、2日前の木曜日に友人とランチをしていた。
症状が出る2日前以降にマスク無しで食事をともにしている場合、保健所判断で恐らく濃厚接触者扱いになる。
迷った末、月曜になってからだと余計に迷惑がかかりそうなので、予め連絡しておいて、結果がわかったらすぐに連絡することにした。

結果、陰性でした。

ポカリの粉を買って高熱に備えたものの、その後あっさりと熱は下がり、処方された解熱剤も全く出番がなかった。
そして月曜の朝イチで病院から電話があり、検査結果は陰性だったと告げられた。
ほっとしたけど、偽陰性の可能性もあるのでしばらくは在宅勤務することに。
また、翌日に予定していた飲み会もキャンセルした。残念だけど安心には代えられない。

ただの風邪?

ということで症状も大したことなく、PCRも陰性だった今回。
結局何だったのかよく分からない。年末で少し忙しくしていたから、疲れが出たのかなと思う。
対応を振り返ってみると、一応仕事もプライベートも、各方面、必要最低限の関係者に連絡をしておいて良かったかなと思う。
とにかく症状が出たらかかりつけ医または発熱相談センターへ。
そして何より、紛らわしい症状が出ないように自己管理することが大切と、身に沁みて感じた3日間だった。

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