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50代からの登録養成課程 大学は資格合格した学生に報奨金を与えるべきか

 私は数年前、50歳を直前に控えたころに、勉強や資格取得の挑戦に目覚め、中小企業診断士を目指し、独学で1次試験に合格し、現在は登録養成課程に通い始めています。資格取得は記憶の定着も良い若いうちに挑戦した方が良いと言われていますが、私は大学生の時には資格はもちろんのこと、学校の勉強さえした記憶がないです。しかし、それでもテスト前に勉強をし、レポート提出は真面目にこなし、大学でも割と成績が良い方で、「よく遊び、よく飲み、要領よく学んだ」大学生活だったなと記憶しています。

 私のような大学生活ではなく、当時の学生にも「ダブルスクール」で公認会計士、税理士、国家公務員試験、弁護士を目指す人たちもいました。
 彼らは(恐らく)合格をしても特に大学から報酬を得ることなく、自分の夢に向かって挑戦をしていただけで、大学からの報酬を期待していたわけではないと思います。
 
 今回は学生に対して資格取得を奨励するために、大学が難関資格合格者の学生に対して報奨金を渡している取組の紹介記事がありました。
 50歳の私からすると羨ましいと思う一方、いろいろなことが考えられると思ったことを書き留めます。

大学が学生に資格合格の報奨金を渡すメリット・デメリット

この制度のメリットは以下のとおりです
1)大学が勉強することを奨励する姿勢を見せる
2)資格でまなんだことは知識も学ぶ習慣も大学での勉強に活きる
3)資格試験に費やしたコスト回収
4)何よりも生徒にとっては、自分で勝ち取った「ご褒美」である
5)勉強の仕方や勉強をする生活習慣がみにつく
6)若い人が学びでお互いを高めあい、社会人受験者へ刺激を与える

デメリット
1)なぜ資格取得だけ報奨金なのか?他のがんばりは評価しないのか?
2)大学の勉強よりも資格試験優先の生活
3)ダブルスクールしていたら、それは学校の成果ではない
4)目的が合格だったのが、目的が報奨金、手段が資格合格に変わる
5)大学の報奨金の価値と資格の市場価値は異なる
6)学生時代に取り組んでほしいことは報奨金のある資格よりも、
  報奨金無くても夢持って何をがんばったかが大事

 外野の視点から色々とメリット、デメリットは思い浮かびますが、これらは恐らく全て杞憂であると思います。
 学生で難関資格に合格する方々は総じて向上心を持っており、報奨金を目的とせずに主体的に学び合格を勝ち取っています。
 そして、報奨金の大小で他の資格と評価することをしない若者が合格を掴んでいることでしょう。
 学校側も学内のアカデミックな授業を提供するのみならず、社会に出て求められる学校外の試験となる資格取得を奨励するのは本人のキャリア自律を推し進める事でもあり、生徒側も求めるものでそのような需要が増えるのは自然の流れと思います。
 そこで、学校は単に合格後の報償を与えることを学生のインセンティブとするのではなく、学ぶプロセスのサポートとして、資格スクールの講師を招聘して生徒の学びをサポートしたり、合格者に報奨金ではなく、大学の学費を免除したり大学院への道を用意する姿勢はとても素晴らしいと思います。

 私も近い将来、中小企業診断士を志す学生に何か教えることができる日がくればと思っております。
 最後までご覧くださりありがとうございました。


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