ニューヨークでの充実した経験と挑戦から思い描くキャリアビジョンとは?
こんにちは。
SMBC日興証券note編集部です。
日本全国に支店がある当社ですが、海外にも拠点があることはご存知でしょうか?
実は、同じ企業グループで働く私たち編集部社員も、あまり詳しく知らない海外拠点での働き方。
今回の企画は、現地の社員に「リモートで直接聞いてみよう!」という
海外拠点インタビューシリーズになります。
第1弾は、世界経済の中心地「ニューヨーク編」。
〈前編はこちら!〉
後編では、海外拠点ならではの苦労話や充実のプライベート、今後のキャリアビジョンなどについて聞いてみました!
スポーツもアートも、一流に触れる
―では、次はお二人のプライベートについて。
仕事以外の時間や休日は、どのように過ごしているんですか?
尾台: 趣味がスポーツ観戦なので、メジャーリーグやNBAの試合を観に行くことが多いですね。特定のチームのファンとかではなくて、スタジアムや会場の熱気、臨場感、雰囲気そのものが好きなんです。
本番はもちろんですが、試合前の練習風景を眺めているだけで、レベルの高さだったり迫力が伝わってきて、それだけでもお金を払う価値があると思えるくらいです。
あとは、自分で体を動かすことも好きなので、近所にある公園で、散歩やバスケのシュート練習をすることもありますね。
―NYでのスポーツ観戦、とても魅力的ですね!柿島さんは、どのように過ごしていますか?
柿島: 私も体を動かすことが好きなので、いろんな運動をしています。
NYは東京に比べて運動のクラス(講座)が多い印象で、例えば日本でも流行した「暗闇エクササイズ」もNY発祥なんです。
暗闇の中で、音楽に合わせてサイクリング(エアロバイク)やボクササイズで汗を流したり、ときどき同僚と一緒に朝5時からブートキャンプ(軍隊訓練エクササイズ)に参加したりもします(笑)。
運動することで心身ともにリフレッシュしています。
また、NYは日本に比べるとロンドンやカリブ海などの観光地が近いので、海外旅行が身近になりましたね。あとは、世界的に有名なアート作品が集まっているので、美術館巡りもすごく楽しいですよ。
―ちなみに、NYでも仕事の後に飲みに行くことってあるんでしょうか。
尾台:仕事が早く終わった日は同僚と飲みに行くこともありますし、NYの投資家とクイックドリンク(1時間程度、サクッと飲むイメージ)に行って、意見交換をすることもあります。お酒が入っていた方が本音で話せることもあるので有効なコミュニケーションの手段ですね。
ただ、基本は自宅でリラックスする日の方が多いです。
柿島: 私も同僚と食事に行くことはあります。ただ、業務上朝4時くらいには起きたいので、翌日に疲れを持ち越さないように、しっかり睡眠の時間を確保するよう心掛けています。
英語でのコミュニケーションに苦戦
―逆に、NYに来て「これは苦労したな…」という経験があれば教えてください。
尾台: やっぱり、最初は言葉の壁がありました。仕事に関するコミュニケーションは、業務上の共通言語も多いのでまだ大丈夫なのですが、難しいのはむしろプライベートの会話なんですよね。
柿島: わかります…!私も渡米前から勉強していたつもりでしたが苦戦しました。言語もそうなのですが、アメリカ特有の文化や会話のノリみたいなのがあって。特にスポーツとかローカルの話になると、会話についていけないことがありますね。アメフト選手の背番号クイズとか(笑)。
尾台: 現地サポーターって、基本的には自分が応援するチームの選手しか認めないのですが、大谷選手になると話はまた別で。「彼はすごいよ!」って共通の話題として会話が弾みます。だから、大谷選手の活躍には、いろんな意味で助けられています(笑)。
―言葉の壁さえ越えていく。さすが大谷選手ですね(笑)。
そこから英会話に慣れるために、どんな勉強をしていたんですか?
柿島: 私は、少しずつでもコツコツ勉強するようにしています。
例えば、英語を聞きながらそれを真似して発音する「シャドーイング」を1日10分でもいいから、毎日続けることを心掛けています。
尾台: 特に最初の頃は、日本のニュースではなく、英語のニュースで情報収集するとか、海外ドラマを英語で視聴するなど、あえて日本語を避ける生活を心掛けていましたね。今でも、できる範囲で続けています。
現地で身に染みて実感した大切なこと
―証券業界に限らず、海外で働いてみたい人は多いと思うんです。
海外で働くために大切なことって、何かありますか?
尾台: 僕が最初の海外勤務でロンドンに赴任した時も、特にTOEICの点数が高かったわけではないんです。語学力はもちろん大切ですが、つたない英語でも頑張って伝えようとするメンタル面もすごく重要で。
私たち日本人の国民性として、何でもすぐに「YES」と答えがちですが、ときには「NO」であることを主張したり、不明な点ははっきり「わからない」と伝えたり、自分の意志を示す重要性は、海外生活の中で身に染みて感じました。
そういった心構えって、海外に限らず日本にいる間でも鍛えられると思うんですね。海外勤務を希望される方は、日常生活の中で意識しておくと、きっと後で役に立つのではないでしょうか。
柿島: 私も、大学時代に留学経験があったわけではなく、むしろ英語に苦手意識を感じていたくらい。それでも海外で働きたいという強い気持ちがあったので、語学力不足を理由に諦めるという考えは無かったですね。
海外赴任のきっかけについてお話したことや、先ほどの尾台さんのお話にも通じるのですが、日頃から「海外勤務をしたい」という意志表示を続けることがやはり大切だなと、自分の経験からも実感しています。
―「自分の意志を示す」のは、お二人の話の中でも一貫して共通のキーワードですね。
尾台: 意志を示すというのは、言い換えれば、「自分の考えを自分の言葉で表現する」ということ。海外の方から日本という国や歴史について質問された時、自分の言葉で説明できるようにしておくことは重要ですね。
世界を知る前に、まずは自分や自国について深掘りしてみてもいいと思います。
柿島: 海外勤務で求められることって、むしろそういった受け答えができるスキルなのかもしれません。実際に現場で活躍している方々を見ていても、そう感じることが多いです。
将来を見据えて、世界のどこでも活躍できる人へ
― 最後に、これからの展望について聞かせてください。
NYでの経験を活かして、今後はどのようなキャリアビジョンを思い描いていますか?
尾台: いつか東京に戻るタイミングが来た時、ここで培った経験やスキルを活かしていきたいと考えています。世界中の投資家とコミュニケーションをとる機会は、どんな国に行っても必ずありますから。
また、日本国内でも、いわゆるノンジャパニーズスピーカー(日本語を話さない人)のリーダーが増えているので、そういった方々と英語で対等にやりとりができるような経験やスキルをよりいっそう磨いていきたいですね。
柿島: 私もいずれまた東京で自分の経験をどのように活かせるか、ということは常に意識しています。とはいえ、NYに勤務してまだ1年半なので、仕事・語学ともにまだまだスキルアップしていきたいという思いが強いですね。
― お二人とも専門性の高い職種だと思うのですが、
今後もさらに深めていくようなイメージでしょうか。
尾台: そうですね。新たな分野に携わることも可能性としては考えていますが、その一方で、今後はスペシャリストの人材が求められるとも考えていて。
現時点ではあえて明確なキャリアプランは持たずに、まずは自分が今できる目の前のことに全力投球して、引き続き、ECM(エクイティ・キャピタル・マーケット)の一員として貢献していきたいと思っています。
柿島:入社して以来、ずっとトレーディング業務に携わってきたのですが、やっぱりこの仕事が好きだなって思います。新しい経験もしてみたいですが、私もまずは今の業務を通じてスキルや専門性を磨いていきたいですね。
編集部あとがき
「海外拠点で働く」と聞くと、もともと語学が得意な人が抜擢されるイメージがあったので、少し意外な感じがしました。
もちろん、語学力が大切であることは間違いないのですが、尾台さん・柿島さんの話を通して、やはりそれ以上に熱意を持って伝えたり、常にチャレンジするマインドが大切だと、改めて感じました。
当社には、他にも海外ネットワークがあるので、これからも海外拠点メンバーたちのエピソードを通して、海外での働き方をイメージできる記事をお届けしたいと思います。ぜひお楽しみに!