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『御上先生』が問いかける「エリート」の真意と自分らしい生き方

みなさん、TBSドラマ『御上先生』をご覧になりましたか?
文科省官僚の主人公が私立進学校の教壇に立つ、という斬新な設定が話題のこのドラマ。偶然か意図的はわかりませんが、共通テスト2日目の夜の放送となりました。

予告編を見かけ、何となく視聴したところ、いわゆる学園青春ものや熱血受験ものではなく、教育現場の課題に深く切り込む内容に引き込まれました!そして、私が現在取り組んでいる講演活動にも通じる部分があると感じています。

今回はドラマ『御上先生』第一話の感想と今後の期待を書いてみます。



あらすじ(第一話の前半のネタバレを含みます)
東大卒のエリート文科省官僚の御上孝(松坂桃李)は、官僚派遣制度という名の左遷により、県でトップの東大入学者数を誇る私立高校に、教師として出向を命じられます。
高校では、副校長などのポストについてもおかしくない御上ですが、一教員としての勤務を希望し、高校3年生のクラス担任となります。

高3という受験前の大事な時期に突然の担任変更、さらには“官僚教師”である御上の出現に戸惑う生徒たちに対し、御上は挑発するかのようにこう語ります。

自分のこと、エリートだと思うのも当然だけど、エリートの本当の意味、理解してる?
エリートはラテン語で「神に選ばれた人」という意味だ。
なのでこの国の人は高い学歴を持ち、それにふさわしい社会的地位や収入のある人間のことだと思ってる。
でもそんなものはエリートなんかじゃない。

ただの上級国民予備軍だ。

TBS 日曜劇場『御上先生』第1話


進学校のエリート志向への疑問
御上先生は、自身がゴリゴリのエリートコースを歩んできたにもかかわらず、受験戦争まっただ中の生徒たちに「君たちはこのままでいいのか」と疑問を投げかけます。

第一話の後半の詳細は割愛しますがその後のストーリーでは、御上先生は生徒たちを本気で挑発・批判しているのではなく、過酷な受験戦争で苦悩しているであろう生徒たちをむしろ心配しているようにも見えました。

第2話以降のストーリーでは、教育現場の課題や受験戦争の苦悩、文科省の闇深い部分や、とある事件の真相などが描かれていくのでしょう。

その中で、親や社会、学校が "エリート像" として押し付けてきた価値観ではなく、"本当に自分らしい生き方" を考えることの大切さが、御上先生から生徒たちに、そして視聴者に語られていくのではないか、という期待を抱きました。



自らへのフィードバック
現在私は、「イノミライ全国高校キャラバン」という高校生に向けた講演活動をしています。この活動では、医師を取り巻く現状や多様なキャリアを紹介し、進路選択を控えた高校生に「どんな医師になりたいか」「医学部は自分に合っているのか」を深く考えるきっかけを提供しています。

このドラマは、教育現場における教師と生徒の関わりを通じて、私自身の活動にも新たな視点を与えてくれる予感があります。
引き続きドラマを楽しむとともに、今後は医療従事者だけでなく教職の皆さんとも交流を深めたいと感じました!

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