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日本通運がシステム開発失敗を巡ってアクセンチュアを提訴。巨額(124億円)の賠償請求 雑感

日本通運がシステム開発失敗を巡ってアクセンチュアを提訴したと報道がありました。
損害賠償額が約124億円と巨額な金額になっている。

1.基幹システム更改の失敗

NIPPON EXPRESSホールディングスは、基幹システムの開発において、
当初の計画に対して開発コストのさらなる増加と開発期間の延長が
見込まれることを発表。
同社は2023年1月にシステム開発の断念を決定し、
2022年12月期の連結決算において154億円の減損損失を計上。

航空輸送事業におけるグローバルな共通基盤の構築を目的として、
国内外のシステムを統合した「新・国際航空貨物基幹システム」の
開発を決定した。
開発プロジェクトは2017年4月25日に開始され、
当初の計画では開発期間を3年4カ月、
委託費用を総額123億4400万円(税抜き)と見積もっていた。

年平均40億円のプロジェクトですね。
平均@1,200千円/人月とすると開発体制が300~400人、
ピーク時には800名程度の体制になる計画ですね。
あらためて大きなプロジェクトです。

2.契約完了の認識が違うとのこと

最重要争点となっているのが契約が完了したかどうかとなっている。

アクセンチュアが主張しているのが、
請負契約において求められるのは「仕事の完成」だ。
検収は「仕事の完成」とは独立した手続きであり、
検査の合否は債務の履行・不履行とは関係しないとする。だそうだ。

私がこれまで常識と思っていたこととは異なることを主張している。
顧客の検査なしで契約が完了できるというものだ。
これは驚きの内容だ。

さらに、納品されたものは品質面で大きな問題があるようです。
これは、海外ベンダーならではの主張と言えるでしょう。
国内のベンダーでこのような主張をする企業はほとんどないと思います。
非常に驚きました。
もし私が発注側のユーザーであれば、
海外ベンダーには絶対に依頼しないですね。
リスクとコストがあまりにも高すぎます。

3.雑感

直近では、江崎グリコ社のシステム更改も失敗しています。
プッチンプリンが出荷されず、大きなニュースになっていました。
デロイト社がメインベンダーでした。

海外コンサルが関係した大規模システムの開発失敗が続いています。
これまでは、
「大規模システム = 海外コンサル」が業界の常識になりつつありました。
今後、業界の常識が変わるきっかけになるのか、注目していきたいです。

将来は、海外コンサルが担っていたビックプロジェクトを
マネジメントできる会社になりたいです。
1つ1つ実績を積み重ね成長していきます。

最後までありがとうございました。
笑顔の日がたくさん訪れるよう、共に頑張りましょう。