株主総会smartroundで業務効率化、心理的負担も軽減(株式会社メトセラ 菅 愛子さん)
※記載の状況は取材当時(2023年7月31日)のものです。
株式会社メトセラについて
菅 愛子さんプロフィール
サマリー
未経験で法務・株式実務の担当に。会社の成長に伴走しながらのキャッチアップ
ーー事業内容について教えてください。
2016年創業のいわゆるバイオテックです。人間や動物の基本構成要素である細胞を医薬品に使う、細胞医薬品を開発しています。細胞医薬品は医薬品として承認されたものがまだ少ない、最先端の分野です。
当社は2種類の細胞医薬品を開発しており、どちらも心臓に何らかの機能不全がある患者に向けた医薬品です。心臓に薬を注入して機能を回復させることを目指しております。
ーー現在の業務について教えてください。
チームとして力を入れて対応しているのは資金調達関連の業務です。
医薬品は開発から承認まで平均して10年はかかる世界なので、他の研究開発系のスタートアップと同様かそれ以上に、事業の成長において資金調達が重要です。
具体的には、法務の責任者として、資金調達の際のスケジューリングや投資契約書のやり取り、内容の調整など全体を見ています。資金調達後の登記手続や、株主総会の運営、SO発行に関わる手続等では、実際に手を動かしています。
ーー管理部門の体制について教えていただけますか。
私が部長を務める経営管理部では法務・人事労務・総務・庶務に加え、研究支援という形で研究チームを支援する仕事も行なっています。
投資契約書の調整は資金調達チームのCFOと、株式実務はダブルチェックしてくれる人間と、それぞれ一緒に対応しています。外部の専門家である司法書士・弁護士とも連携し、業務を進めています。
資金調達はミスがあってはいけないので、外部の目も入れて抜け漏れがないかチェックし、書類の準備から事務処理まで滞りなく手続を進められるようにしています。
ーーどういう経緯でご入社に至ったのでしょうか。
私は薬学部を卒業して、製薬会社の研究開発部に入って8年ほど研究員として働き、2年間MBA取得のために休職していました。その後、同じ会社で医薬品のバリュエーション算定・管理、開発品の価値計算を担当していました。
2018年のメトセラに入社後、最初は資金調達のチームで事業計画や投資家の対応をしていたのですが、次第に契約書などに触れるようになり、管理業務全般を担当するようになりました。
ーー入社されてから、管理業務に携わるようになったんですね。
その通りです。資金調達関係の対応をする中で、登記や株主総会の実務についてキャッチアップしていきました。
具体的には、当社の代表や外部の専門家のアドバイスや、本を参考に進めていきました。ただ、本に書いてあることはあくまで座学なので、実際にどう解釈して対応するかというのは実務から手探りで学んでいったというのが実態です。
最初はあちこちに確認してばかりでしたが、次第に慣れてきて自分で判断できることも増えていきました。
株主総会はシリーズAを過ぎた頃から担当するようになりました。ミスがあってはならない業務のため、正直毎回胃が痛くなりましたが、ここ1〜2年は総会数も落ち着き、smartround導入で電子化できる部分も増え、負担が減ってきています。
smartround導入で事務・心理的負担を大幅に軽減。専門家の監修が入っている安心感も
ーーsmartroundを使い始めたきっかけはなんだったのでしょうか。
当社の代表からの紹介です。自分でも確認してみると、既存株主にsmartroundパートナーになっている方がいることもわかりました。機能も豊富で利用シーンが多そうですし、なにより無料ですので、とりあえず使ってみよう、と考えたのがきっかけです。
従来はWordで招集通知を作成し、各株主にあわせて、メールまたは郵送で対応していました。smartroundを使い始めたのは2020年の後半、株主が20社程度の頃です。
ーー導入してどんな変化がありましたか。
事務作業にかける時間が圧倒的に削減されました。具体的には、やはり書類を印刷するプロセスにおいてかかる時間です。印刷対応の場合、書類内容が間違っていたら、最初から印刷を全てやり直すことになりますし、同封する送付状や返信用封筒の作成も必要となりますが、オンライン完結であればこれらは発生しなくなります。効率化により、他の主たる業務に余裕をもって時間を割けるようになりました。
smartroundは海外在住の株主についても対応しているので、とてもありがたいです。
回収管理にかかる心理的負担もかなり軽減されました。smartroundでは、回収状況がリアルタイムで反映されるので、メールボックスを都度確認して回収状況を気にしたり、回答状況を管理したりといった負担から解放されました。メール対応の場合は、株主のメールアドレスで作成したメーリングリストを宛先にして連絡をしていましたが、メールアドレスの変更があった場合はメンテナンスが必要になります。
一方、smartroundでは、アカウントで一度つながれば連絡先のメンテナンスが不要ですので、この点においても心理的・実務的負荷はかなり下がりました。
ーー他に、便利だなと感じている部分はありますか。
ご利用ガイドをはじめ、サポート機能が充実している点です。入力欄の近くに説明コメントがあったり、ご利用ガイドのリンクが至る所に設置されていたりと、これってどうだったっけ?と思ったタイミングでこまめに確認ができるので、操作に迷ってページを行きつ戻りつすることがありません。
株主総会では、特別決議や普通決議の区別、必要な議決権数など、法的に確認すべきポイントが少なくありません。この点において、株主総会smartroundは、弁護士の監修を受けており、サービスUXに沿って情報を入力していけば法的に間違った書類を作成しにくくなっているため、安心して作業が進められますし、自分としても法律の振り返りができて勉強になっています。
ーー実際、どれくらいの株主がsmartroundで回答してくださるのでしょうか。
弊社では、大学系VCや事業会社など、さまざまな属性の投資家から出資いただいておりますが、ほとんどの方が、招集通知の送付から回答まで、Smartround上で完結しています。
委任状の回収においても、従来のやり方ですと、PDFに電子署名をして返信したり、押印や署名をして郵送をする必要がありますが、Smartroundではワンクリックで返信でき、作業が完結します。特に、社内決裁のないエンジェル投資家(個人株主)の反応はとても早く、Smartroundの効果を実感しやすいですね。
もちろんVCの投資家の反応も早くなっており、こちらも心理的にも実務的にも負荷が削減されていますが、株主側の負担も軽くなっている声をよく聞きます。
起業したばかりの方々に伝えたい、管理業務の重要性
ーー現在の会社のフェーズを踏まえ、今後管理部門をどのようにしていきたいですか。
現在、弊社は、IPOやM&Aなどのエグジットが視野に入ってくるフェーズです。
管理部門の体制整備はもちろん、一般投資家向けのIR体制の構築も本格的に進めていかなければならないと考えています。また、社員も増えてきたので、人事体制整備にも注力していきたいですね。
ーー今後のsmartroundに期待することはありますか。
将来的には、投資契約書の締結や登記といった、調達から登記までのフローを全てカバーいただけると、全体がシームレスになってとても便利だと思います。
株主総会の議事録などはある程度の定型化も可能でしょうから、定型文はsmartround上で提示してもらい、そのまま電子署名、登記まで行えるようになったら最高ですね。
ーースタートアップの管理部門の方に向けて、メッセージをお願いします。
会社の成長のためにも、自身の業務を効率化するためにも、初期フェーズから、SaaSを導入して管理することが大切なんだということを伝えたいです。
私は起業前後の方や管理部門の体制が整っていないスタートアップの担当者から、株主総会の実務を含む、管理部門の業務についてのご相談を受けることが多いのですが、その際によくsmartroundの「株主総会マニュアル」や「資金調達マニュアル」といった解説コンテンツを紹介しています。
これらは、管理業務がある程度分かってきた今、改めて見ても、要点がまとまって書かれていて、とても読みやすいです。
こうしたコンテンツも含め、smartroundのようなサービスが無料で使えるのは本当にすごいことなので、ぜひ有効活用いただきたいですし、スマートラウンドさんにも頑張って拡大・成長していってほしいと思っています。
ーー弊社としてもぜひさまざまなスタートアップに使っていただけるよう、広めてまいりたいと思います。ありがとうございました!
株式会社メトセラ様の会社情報は、下記ページからご覧いただけます!
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